ソフトバンク、インドで韓国人起業家が開発したモバイル・ユーティリティアプリ「True Balance」に出資

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スマートフォンユーザの増加に伴い、モバイルユーティリティアプリがここ数年人気を博している。こうしたアプリは APUS や Cheetah(猟豹移動)など中国系企業のものがメインである。また、インドでは、スウェーデンの企業が開発した通話 ID アプリ TrueCaller が爆発的な人気を集めている。

インド製アプリの True Balance は、シリーズ A ラウンドで SoftBank Ventures Korea から資金を調達したことを本日(3月29日)発表した。このアプリ開発者である韓国人の Charlie(Cheolwon)Lee(이철원)氏は10年以上グルガオン(デリー近郊)を拠点にしてきた。彼の開発したモバイルユーティリティアプリは1年半前にローンチしてから250万件のダウンロード数を獲得している。

現在 True Balance は通信会社7社で機能していて、月間アクティブユーザ数が4割を超えています。(Charlie 氏)

インドでは市や地域が違えば通信会社のライセンスも異なる。True Balance はデリー首都圏で開始した後、ムンバイ、マハーラーシュトラ、ゴア、カルナータカ、ハリヤーナー、ウッタル・プラデーシュ東部、 ウッタル・プラデーシュ西部といった市や地域に拡大した。

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新たなマネタイズのチャンス

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True Blanceの社員らの中央にいるのが Charlie (Cheolwon) Lee氏.Photo credit: True Balance

プリペイド専用 Android スマホでこのアプリを使用すれば、ユーザがわざわざ SMS に認証番号を送らなくてもスワイプするだけで自分のアカウント残高を確認することができる。データパッケージの残量をチェックすることも可能で、残量がなくなる前にタイムリーに知ることができる。また、デュアル SIM スマートフォンのユーザならば2つのアカウントを同時に確認することが可能だ。ワンタッチチャージ機能は開発中である。

だが、これはまだ始まりにすぎない。True Balance はビッグデータを使用してベスト料金プランに関するリアルタイムの情報を提供し、プリペイドスマートフォンのユーザが、特にインターネットの使用において費用を抑えられるようにしている。その代わり、同アプリのユーザデータはターゲットマーケティングを通じてマネタイズのチャンスを広げている。これは中国のユーティリティアプリ APUS などが使用した手法だ。

SoftBank Ventures Korea の取締役である Junpyo Lee(이준표) 氏は次のように語った。

この出資は、True Balance のダウンロード数が今月初めに200万を超えた際に強い勢いを感じ、決定されました。当社が True Balance に興味を持ったのは、このアプリがログデータの残量に焦点を絞って解析することを目的としていて、将来的にお財布携帯になる可能性の高いものとして非常に価値あるものになると信じているからです。

True Balance は今のところユーザベースを急速に築くことに力を入れている。Charlie 氏は年内にダウンロード数が1,000万件に到達することを目指している。インドの Google Play の1月のランキングでは、同アプリはライフスタイル部門で1位、全部門で6位を獲得した。SoftBank からの出資は True Balance のダウンロード数の増加とその拡大に一役買うことが考えられる。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

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