インド発、プロトタイピングとユーザーテストを同時に行えるプロトタイピングツール『CanvasFlip』

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<ピックアップ>CanvasFlip gives designers UX analytics without user feedback

Webやアプリのデザインの過程において、今や欠かせない要素となったUXデザイン。そんなUXデザインにおける革新的なプロトタイピングツールがインドから登場した。『CanvasFlip』だ。

プロトタイピングツールは、簡単にPC上でワイヤーフレームや簡易デザインを作成でき、それを実装することなく使用感を試すことができるツールだ。そして、そこでの使用感を元に遷移設計やUIデザインなどにフィードバックを行っていく。この『Canvas Flip』はこういった基本機能に加え、ユーザーからのフィードバックを自動で収集する機能を有していることが大きな特長となる。

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『CanvasFlip』でプロトタイプをユーザーに共有すると、自動でユーザーの動きをトラッキングしてくれる。テスト時の動きはムービーとして撮影され、同時に遷移経路や離脱箇所などが分かるコンバージョンファネルが作成される。またヒートマップも搭載されており、定量的なデータの収集・分析にも役立てることが可能となる。

通常こういったデータを取得しようとすると、簡易的に実装した上でトラッキングを行うか、全てのユーザーテストに居合わせたりすることが必要となる。しかしこの『CanvasFlip』を使えば、こういった手間を要することなく、このツール上でプロトタイピングとユーザーテストを同時に行うことが可能となるのだ。

価格はプロトタイプ5つ、各プロトタイプにつき3人分のテストデータを取得するまでは無料で利用できる。月額25ドル(約2.700円)でプロトタイプ数は無制限になり、各プロトタイプにつき5人のテストデータが取得できるようになる。企業など複数人で使用する場合のチームアカウントは、1ユーザーあたり月額20ドル(約2,200円)となる。

現在、プロトタイピングツールといえば『Sketch』や『inVison』、『Flinto』といった海外サービスや、国内ではGoodpatchが開発する『Prott』が比較的有名だ。そこに現れたこの『CanvasFlip』。比較的後発ではありながら、有する機能は多くのデザイナーが望んでいたものなのは間違いないだろう。

このCanvasFlipが今後どう進化していくのかも気になる一方、今年3月に『Adobe Experience Design CC(Adobe XD)』のベータ版が登場し話題を呼んだように、後発ながらも特徴的なサービスが次々と登場することで、相互にどのような影響を与え合うかも今後注目していきたい。

via The Next Web

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