文字ではない手紙を贈ろうーー声波長を3Dプリンターでリングにする、ものづくりサービス「Encode Ring」

3Dプリンターを使って様々なものづくりが生まれる近年、今回は、声波長を可視化し、3Dプリンターを使ってリングにするサービスEncode Ringを紹介する。

Encode Ringでは、スマホで録音した3秒の音声データから声波長を形成し、3Dデータのリングをデザインする。その後3Dプリンターでリングの原型が製作され、研磨・着色加工を経て、申込みから約1ヶ月でユーザのもとへ届く。

リングの素材は14kゴールド・14kピンク・プレミアムシルバーの3種類、サイズは5~9号、価格は32,400円〜だ。

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Encode Ringを企画・製作する「X人の株式会社」は、2014設立当初から3Dプリンターを使ったデータ作成や受託制作を通して、3Dプリンターを用いたものづくりを行ってきた。

Encode Ringは、企画者であるX人の株式会社 3Dモデルディレクター・角村嘉信さんが、大切な人にギフトを渡す際、納得のいくプレゼントを見つけることができず、オリジナルで自分の想いを伝える方法を模索したことがサービス展開のきっかけだったという。

Encode Ringのコンセプトは、“文字ではない手紙”です。3秒以内のメッセージという制限は、言葉を削ることでユーザが本当に伝えたい言葉を見つけるという意図を込めています。ですので、ジュエリーだけではなく想いを伝えるツールすべてがべンチマークです。同じ言葉でもリングデザインは声によって変化し、同じものは存在しません。このオリジナル性を付加価値とし、市販物と差別化していきます。(角村さん)

また、角村さんは、Encode Ringをクリエイターの可能性を広げる1つの事例として形にしていきたいと言う。

クリエイターが活躍するフィールドは、未だ音楽や映像、デザインにITに限られる傾向があります。Encode Ringにより、アイディアをものづくりにできることを実現し、クリエイターが、より広い範囲での活躍の可能性に目を向けるきっかけにしたいです。(角村さん)

今後の展開については、結婚・婚約指輪のような高素材なリングを展開していく。さらに、リングに留まらず、より良いアイディアをものづくりに転換していきたいとのこと。

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X人の株式会社メンバー。右から2番目が角村氏。

3Dプリンターを使ったアクセサリーブランドはすでにいくつか存在しているが、声波長を使ったリング製作サービスはおそらく世界初だろう。大切な方のプレゼントに、ぜひ購入してみてはいかがだろうか。

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