Facebookに対する政府からのユーザデータ提供要請件数は、シンガポールがアジアで4位

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Facebook が本日(4月28日)発表したデータによると、2015年下半期、シンガポール政府は Facebook に対し、239個のアカウントについて214件の情報要請を行い、ユーザデータへのアクセスを求めた。そのうち76.17%において「なんらかのデータが提示」されたという。

このシンガポールのユーザデータ要請件数は、APAC内ではインド、パキスタン、台湾に次いで4番目に多かった。インドは7,018アカウントに対して5,561件を要請(飛びぬけて多い)、パキスタンは706アカウントに対して471件、台湾は537アカウントに333件の要請を出している。

Facebook の副法律顧問 Chris Sonderby 氏は記事でこう語った。

このレポートは、弊社がサービスを提供している国で2015年下半期に政府からデータ開示を求められた要請件数および現地法違反に対する規制件数をまとめたものです。

香港と韓国も比較的要請の多い国だ。香港は176アカウントで113件、韓国は72アカウントに対して52件である。

以降は急激に数が減り、バングラデシュ(31アカウント12件)とマレーシア(18アカウント13件)となる。他に10件を超えたアジアの国はない。

さらに、インドネシア、フィリピン、日本、タイ、ベトナムといった国はすべて、近隣国に比べて極端に低い数字であった。

インドネシアは3アカウントで2件、日本は6アカウントで4件、フィリピンは5アカウントで4件、タイは3アカウントで3件、ベトナムも2アカウントで1件のみであった。

ミャンマー政府からの要請はなかった。

中国は Facebook へのアクセスがブロックされているため、当然このリストからは除外されている。

下記はチャートで「要請件数」を可視化したものである。桃色のエリアはさらに細分化し、パキスタンを青、台湾をピンク、シンガポールをオレンジで示している。注目に値するのはグリーンの香港だ。

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アジアは全体的に西洋諸国に比べて Facebook への要請はかなり少なかった。フランス、ドイツ、イタリア、ブラジル、イギリスはすべて1,000件から4,200件の要請を出している。

アメリカは世界のどの国よりも数が極めて多い。アメリカ政府は2番目に要請の多かったイギリスの4倍以上で、30,041アカウントに対して19,235件の要請を出しており、うち81.41%が認められた。

このレポートは Sonderby 氏の下記声明で締めくくられている。

過去数年間、弊社が受ける要請の内容と範囲について情報を定期的に発表してきました。弊社サービスを利用されるユーザの皆様の情報保護のため、各政府に対する厳格な対応を今後も続けていく所存です。また、業界や市民社会と手を携え、世界中の政府が市民の権利と自由を尊重しつつ、安全と治安を確保できるよう監視体制の改善への取り組みを継続してまいります。

(レビュアー注:1行目、Facebookのレポート発表に合わせて「本日(4月28日)」としましたが、e27パブリッシュは4月29日付です。ご確認ください。)

【via e27】 @E27co

【原文】

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