ベルリンの「Contentful」が1300万ドルを調達、最先端のプラットフォーム向けCMSの拡大目指す

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上: Contentful Image Credit: Paul Sawers / VentureBeat
上: Contentful
Image Credit: Paul Sawers / VentureBeat

ドイツのスタートアップContentfulは、APIに焦点を当てたコンテンツ管理システム(CMS)によってオンラインコンテンツの未来を成長させることを目指している。同社は今回1,300万ドルの資金を調達した(編集部注:原文掲載5月26日)。Benchmark CapitalがリードしたこのラウンドにはTrinity Venturesや、既存の投資家であるBalderton Capital、Point Nine Capitalなどが参加した。

2011年にベルリンで設立され、現代的なマルチスクリーンの世界に向けてCMSを提供しているContentfulは、デスクトップやモバイルだけではなく、デジタルサイネージ、時計、スマートカーといった最先端のプラットフォームのニーズも満たしている。

今回調達した資金により、同社の調達総額は1,680万ドルになった。資金は、サンフランシスコ事務所の開設、新規スタッフの雇用と「デベロッパーコミュニティや企業の移り変わるニーズに応えることのできるプラットフォームの進化」のために費やされる予定だ(同社声明による)。

現在、WordPressがウェブサイトの4分の1を供給しており、Mediumのような新興企業は出版業界で勢力を拡大すべく奮闘している。だが、Contentdulはスクリーン上で印刷メディアを再現しているにすぎない既存システムを真似るというよりもむしろ、未来のコンテンツの消費方法をサポートすることを試みている。ウェブパブリッシングに特化しているわけではないのでWordPressなどとの競合には興味がなく、それよりも、ネイティブモバイルアプリ、メガネ、時計や未来のデバイスへと目を向けている。

「WordPressやDrupalといった従来のCMSはデスクトップ用ウェブサイトに合わせてデザインされてきましたが、その他のデバイスやプラットフォーム向けではありません」とContentfulの設立者兼CEOのSascha Koneitzke氏は説明する。

「その結果、新しいコンテンツ体験の制作に取り組むデベロッパーにとっては課題が多く残されているのです。デベロッパーが仕事をしやすくするためにハードルを緩和し、企業の生産性を向上させるべく取り組んでいます」。

料金は毎月無料から200米ドルまであり、企業の規模とニーズによって変わる。Contentfulによると、毎月の収入は「2桁」ずつ増えており、Nike、Jack-in-the-Box、Urban Outfitters、Red BullやXoomといった知名度の高い大手顧客も獲得しているという。

Contentfulもまた欧州サクセスストーリーを駆け上る途中にあり、アメリカのテクノロジー中心部に新しい事務所を構える同社はアメリカでの取り組みに大きく力を入れている。

「Contentfulに投資したのは、真にグローバル規模でコンテンツ管理を変化させるポテンシャルを持つ欧州企業だと感じたからです」Balderton CapitalのゼネラルパートナーでContentfulの役員であるSuranga Chandratillake氏はこう語った。

「投資して以来、同社は業界を破壊しうる新しいコンセプトから、コンテンツ管理分野を牽引し急速に成長する存在へと発展しました。拠点とするベルリンから同社ソフトウェアのほとんどをアメリカで販売していましたので、Contentfulが次の資金調達ラウンドを実施する上でアメリカに目を向けるのは当然の流れだったのです」。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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