<ピックアップ> Snapchat’s CEO wore the company’s secret-camera sunglasses in public — and nobody noticed
これはよく見つけましたね。普段パパラッチ写真とかの話題はあまり好きではないのですが、これについてはBusiness Insiderのライターを褒めたいと思います。
このピックアップでもまとめた通り、現在、Snapchatはなんらかのウェアラブルデバイスを開発中だという噂があります。その確たる証拠といっていいでしょう、同社CEOのエヴァン・スピーゲル氏が既にそのグラスをかけていた、という写真があったのです。(パパラッチ写真はこちらの元記事で)
昨年の8月に撮影されたという、この不鮮明な写真にあるカメラっぽい物体なんですが、これも記事中で言及されているVergence Labsというスタートアップの開発したARグラスと大変よく似ているんです。
このスタートアップは当時、大いに盛り上がっていたGoogleグラスコンペティターの1社(ちなみにGoogleグラスの登場は2013年2月頃)で、私、全く記憶にないのですが、2014年12月にSnapchatによって買収されています。
Vergence Labsの設立は2011年12月で、サイト等はもう既にクローズしていましたがYouTubeに幾つか痕跡がありました。創業者はこのPandoDailyのビデオに出てくるErick Miller氏とJon Rodriguez氏の2人。
彼らが作っていた「Epiphany Eyewear」はCrunchBaseの説明によると、グラスの内部にモバイルコンピューターを組み込んだもので、32GBのメモリとHDカメラを積んでいたそうです。グラスの「ツル」がコントローラーになっていてビデオ撮影をオンオフできるようになっているところはGoogleグラスとよく似ています。
また、モバイルデバイスやラップトップ、デスクトップアプリと連携できるという記述もあり、確かにこのプロトタイプの説明を見る限りでは、積極的に外部デバイスとの補完を考えているフシはありそうです。
グラスについたカメラで友人の顔が映り、そこにSnapchatのレンズ(カメラフィルタ)がかかる世界観はこのSpectacleというGear VR向けのカメラアプリが近いのではと前回も言及しました。Snapchatはここにソーシャルグラフ、それもお化けみたいなユーザー数が付いてくるわけです。
さてどうでしょう、実際にSnapchatがARグラスを出してきたらどういうことが起こるのでしょうか。
大きい変化は「セルフィーじゃなくて相手の顔しか撮れない」ということでしょう。また、ずっとグラスを掛けていることで「とんでもない瞬間を撮れる可能性が高い」ことも見逃せません。
今、Snapchatの大きな収益源となっていると言われるStoriesには大量のリアルタイムスナップが投稿されています。もしここに「飼ってるワンちゃんが立った!」とか「UFO!UFO!(単なる鳥)」とかそういうのが大量に上がってきたらさらにお祭りさわぎになることは間違いありません。
ティーンたちはダサいコンテンツを投稿するのが嫌いです。このグラスを付けて血眼になってスクープネタを探すこと…になったら大変怖いですね。どんなタイムラインになるか想像するだけで恐怖です。
もちろん、このStoriesはSnapchatにとって広告表示のパラダイスでもあります。いやはや、Twitterを抜いたとかInstagram越え!とか色々聞こえてきましたが、いよいよFacebookの背中も見えてきそうです。
via Business Insider, VentureBeat, YouTube
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