料理レシピ動画メディア「もぐー」を運営するスタートアウツが、環境エネルギー投資、アドウェイズ、みずほキャピタル、East Ventures、メルカリの山田進太郎氏らから資金調達を実施した。
料理レシピ動画メディア「もぐー」は、FacebookやInstagram等で料理レシピの動画を投稿する分散型メディアと呼ばれるメディアだ。
分散型メディアと呼ばれる領域で活動するスタートアップは複数存在しているが、スタートアウツは動画キュレーションメディア「Whats」を運営を経て、分散型メディアへと進んだスタートアップ。
「Whats」の運営を通じてスタートアウツが感じたのは、自社でコンテンツを持っていないことや競合も多くどのメディアも性質が似通っているという課題だった。
2015年前半になって、スタートアウツは他の動画メディアを3、4個は試してみたという。その中で生まれたのが、現在の料理レシピ動画「もぐー」だった。
「Whats」の運営を通じて、彼らはどんなジャンルの映像がよく閲覧されるかは把握できていた。広告のクライアントにも、料理や食品関連の企業が多かったことから、料理に特化した動画メディアに絞ってスタートするに至った。
2016年3月からは、マネタイズにも着手。スポンサードコンテンツとして料理動画レシピを作成して配信し、主婦を中心に閲覧されているという。
堅調に成長してきている「もぐー」だが、食や料理に関する動画メディアは複数登場してきており、競争も激しい。「もぐー」はどのように差別化を図っていくのだろうか。
「動画メディアは再生数を目指すところが多いですが、私たちは動画の本数を絞ってユーザとのエンゲージメント率を重視し、かつ主婦に属性を絞ってやっていきたいと考えています。よりレシピとして有用な映像を届けていきます」
そうスタートアウツ代表取締役の板本拓也氏は語る。delyの動画レシピプラットフォーム「KURASHIRU」も、領域は近い。「もぐー」は今後、どうサービスを進めていくのだろうか。
「たしかに、ソーシャルプラットフォームに依存するのはリスクではあるので、自社のプラットフォームを開発するかどうかは検討中です。一方で、テスト的に料理教室を開催するなど、リアル寄りなことも行っています。私たちとしては、リアル寄りな展開を積極的に行っていきたい」
過去に料理教室を開催した際は、すぐに募集枠が埋まったという。こうしたリアルな場作りを通して、スタートアウツとしてはメディアブランドを最大化できるかどうかを重視していくという。
競争が激しくなる料理動画メディアの中で、差別化を図っていけるかどうか。スタートアウツの今後に注目したい。
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