自動車中古パーツ流通のZERO TO ONEが、ライドシェアリングアプリ「norina(ノリーナ)」をローンチ

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2016.7.5

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横浜を拠点に、オンラインによる自動車の中古パーツ流通事業を展開する ZERO TO ONE(ゼロトゥワン)は5日、空席のあるドライバーと、相乗りしたい同乗者をマッチングするアプリ「norina(ノリーナ)」を Android 向けにローンチした。Google Play からダウンロードでき、iOS 版については7月中にローンチ予定。

日本では、Uber や Lyft に代表される金銭の授受を伴うタクシー代替サービスは法的規制の対象となるが、norina では、同じ目的地までの移動時間を共有して新しい人とのコミュニケーションの輪を広げたり、燃費や交通渋滞などの無駄を軽減を抑えたりすることを目的としている。ガソリン代や高速代を運転者と同乗者で割り勘するのは自由だが、法律に抵触するため、運転を役務と見なして運転者に報酬を支払うことはできない。この点は、ガイアックスが〝シェアリングエコノミーファンド〟を通じて出資している「notteco」などと同じルールが適用されると考えてよい。

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ZERO TO ONE は、全国で150店舗の中古の自動車/バイクパーツの販売店を展開するアップガレージからスピンオフしたスタートアップで、アップガレージを含む複数の自動車の中古パーツを販売する店舗と、パーツの希望を購入する日本内外の自動車好きユーザをつなぐマーケットプレイス「Croooober(クルーバー)」を運営している。自動車の中古パーツのマーケットプレイスがライドシェアリングアプリを出す理由について、ZERO TO ONE の代表取締役を務める河野映彦氏は、次のように教えてくれた。

春から秋にかけて、日本全国で自動車イベントが開催されます。そういうイベントには、(Croooober のユーザでもある)イケメンのレーサーが多く集まるので、女性ファンも多い。

イベントの会場は、(レースコースなど)郊外になることが多いので電車やバスで行くのは不便だし、会場へとつながる道路はイベントに向かう車で渋滞します。そこで、自動車イベントに参加する人(例えばレーサー)、それを観覧する人(例えばファン)が道中共にできれば便利と考えたわけです。

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Croooober

とはいえ、ZERO TO ONE の本業はあくまで Croooober なので、norina は Croooober への注目を集めるためのツールに過ぎない。3年前にスタートした、インターネット上での自動車中古パーツ流通のビジネスの売上は現在年間30億円ほど。国内:海外の売上比は9:1程度で、アメリカの西海岸などから、映画「ワイルドスピード」で見られたような日本のカスタムカーの熱烈なファンが、品質のよい日本の中古パーツを求めてオーダーしてくるのだという。Croooober 上でパーツを販売する店舗に対しては、海外発送時には輸出に必要な通関手続や購入者からの返品受付をZERO TO ONE が代行する。

これは同じ中古品流通を営むブックオフが成功した理由でもあるが、中古品の売買を行う業界では、ビジネスをスケールする上で、売れ筋にある商品の在庫状況の的確な把握と、店頭で目利きができる人に依存しない値付・買取できる単品管理のしくみが導入できることがカギになる。自動車の中古パーツの業界には、まだそのようなしくみがなく、ZERO TO ONE ではアップガレージのノウハウも活用しながら、Croooober に参加する中古パーツ販売店にシステムの導入を図りたい考えだ。

日本の自動車人口は減少しつつある一方、中古パーツの購入者には圧倒的に自動車愛好家が多く、世界的に見ても景気には左右されにくく市場は拡大傾向にあるのだとか。海外展開においては配送運賃や返品受付のコストが課題となるため、ZERO TO ONE では今後、 Croooober のユーザ向けに、アメリカ西海岸やアジアに拠点となるデポの設置を検討したいとしている。

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ZERO TO ONE のメンバー。前列左から2人目が代表取締役の河野映彦氏。

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