画像解析で実店舗の運営改善ソリューションを提供するABEJA、ASEAN展開のためインスパイアPNBから2億円を調達

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画像解析・機械学習をもとにした、実店舗向けの動線改善などを促すソリューションを提供する ABEJA(アベジャ)は、インスパイア PNB パートナーズ(以下、インスパイアPNB と略す)から2億円を調達したと発表した。インスパイアPNB は、日本の投資会社インスパイアと、マレーシアの政府投資機関 Permodalan Nasional Berhad(PNB)の子会社によるジョイントベンチャー。イスラム法(シャリア)に則った PE ファンド「PNB-INSPiRE Ethical Fund 1(2014年4月組成、運用規模は約60億円)」を運用しており、これまでにプライベートクラウドの Keepdata などに出資している。

今回の調達はシリーズBラウンドで、7月に調達した産業革新機構(INCJ)とアーキタイプからの5.3億円をあわせると、シリーズBラウンドでの調達総額は7億円となる。なお、ABEJA はシードラウンドで、インスパイアPNB の親会社にあたるインスパイアからの出資を受けている。

イスラム圏においては、シャーリア(イスラム法)において利子の取得が禁止されているため、欧米の金融市場で一般的なヘッジファンドのようなしくみは、そのままでは受け入れられない。一方で、マレーシアは、これらを教義解釈をクリアしたイスラム金融のハブとなっており、今回のようなシャリアに則ったファンドからの資金を受け入れることで、スタートアップはイスラム圏へのサービス展開をスムーズに行えるメリットがある。レストランにおけるハラール認証に近い見方ができるため、シャリアに則ったファンドを俗称で「ハラールファンド」と呼ぶこともある。

ABEJA では今回調達した資金をもとに、ASEAN を見据えた海外展開や国際競争力の強化に努めるとしている。海外展開先の具体的にな国名については明らかになっていないが、ASEAN におけるイスラム圏の人口の大きな市場としては、インドネシア、マレーシア、ブルネイなどが挙げられる。

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