中国でヘルステック人気が急上昇、Tencent(騰訊)が北京発のフィットネスアプリ「Keep」に出資

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中国のオンラインスポーツストリーミングサービス首位の足場固めとして、Tencent(騰訊)は今年のオリンピック放映権に1,500万米ドルを支払った。現在は過熱するフィットネス業界でさらなる躍進を目指している。

ソーシャルゲーム業界大手の Tencent は、アプリを使ってホームトレーニングプランを作成するヘルススタートアップ Keep に出資額非開示の投資を行った。どのような形態で提携するのかは明らかにされていないが、Tencent のエコシステムにおける新しいフィットネス関連サービスとして位置づける形になるだろう。

Keep のスポークスマンは Technode(動点科技)にこう語った。

WeChat(微信)に加え、Tencent とのヘルス・スポーツビジネス提携には大きな可能性を感じます。

Keep はまた、e コマースプラットフォームの他にオリンピックアスリート向けのトレーニングコースを付け加える可能性を示唆した。

Tencent がフィットネストラッキングに参入したのは昨年8月、ユーザがフィットネスメトリックを追跡できる WeChat サービス「WeRun」をローンチした時のことだった。今年に入り同社はローカル市場向けに別のアプリ「WeChat Sports(微信運動)」をローンチしている。

昨年来、中国コングロマリットによるプレミアリーグのサッカークラブ買収や放映権をめぐる天文学的な額の入札争いなど、チャイナマネーの波はスポーツ業界にも及んでいる。中国最大のスポーツストリーミングサービスの一端を監督する Tencent がフィットネスサービスで中国の中流階級の可処分所得を取り込もうとするのは当然の流れだ。

Keep によると、2015年2月のローンチ以来、月間アクティブユーザの数は2,000万人を超えたといい、中国で最もトラクションを得ているフィットネスアプリの一角をなしている。スポーツとソーシャルネットワークを組み合わせたアプリ Codoon(咕咚)は今年6月にバリュエーションが9億元を超え、毎日の平均ユーザ数は100万人以上にのぼる。類似ホームワークアウトアプリの FitTime は1,000万人民元を超えるシリーズBラウンド調達を発表した。

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Keep のアーリーステージには Ventech Venture Capital、Bertelsmann Asia Investments、GGV Capital、Morningside Ventures が投資している。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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