有償利用は約10%で4500社に躍進、福岡発のプロジェクト管理ツール「Backlog」がリニューアル

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福岡を拠点にビジネス向けSaaSツールを提供するヌーラボは9月29日、プロジェクト管理ツール「Backlog」のインターフェースを大幅にリニューアルしたと発表した。インターフェースの変更は27日より順次ベータ版として提供される。ベータ期間中は元のデザインに戻すことも可能で、利用ユーザーのフィードバックを元に調整を重ねるとしている。

また、同社はBacklogの有償利用ユーザーが2006年のリリース以降、4500社に拡大していることも併せて公表した。

BacklogはSaaSタイプのプロジェクト管理サービスで、JIRAやHipChatなどと同様にサービス開発時に必要なガントチャートやソース管理、コミュニケーションを提供する。今回のリニューアルは10年近く機能改善を実施した結果、整合性がとれなくなっている箇所などが増えてきたため、現時点の仕様に基づいてインターフェースを整理・統一するのが目的。

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最終的なリリースは11月末を予定しており、それ以降は旧インターフェースは利用できなくなる。

同社代表取締役の橋本正徳氏にリニューアルの狙いについて尋ねた。

「後発サービスのCacooやTypetalkはそれなりにモダンなデザインでしたが、Backlogだけは規模も規模なので、なかなか変更できていませんでした。CacooとBacklogが同じ会社からリリースされていることを知らない人が多いので、今後は統一してヌーラボブランドとして認知度を高めていこうと考えてます」(橋本氏)。

また、同社サービス間での連携もより強化したいそうだ。

「例えば、Backlog上にCacooの図が貼ってあった場合、その図を編集するためには、これまでは、Cacooに移動して編集してBacklogに戻って・・・という煩わしさがありましたが、それを直接編集できるようにとか、Typetalkで雑談していいアイデアが生まれたときに、すぐにBacklogにタスクとして登録できたりなどの連携を考えています」(橋本氏)。

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有償利用は4500社に拡大。無償利用を合わせた全体利用数はこの10倍ほどとなる。

橋本氏によれば、現在のBacklog利用者数は無償も合わせると4万3000社に拡大しており、約10%ほどが有償で活用しているという状況なのだという。一方で海外勢含めて競合も多いのがこの界隈だ。国産であり日本語という防御線はあるものの、対抗策を考えないわけにはいかない。

「エンジニア以外の人と一緒に利用されることを想定しているのが競合との差別化ポイントですね。例えば、エンジニアと営業とデザイナーがいる混合チームでの利用など違う立場の人達も混ざって一緒にプロジェクトを進めていけるツールを目指している部分には違いがでると思います」(橋本氏)。

福岡の中小企業で終わるのか、という質問については「成長欲を抑えきらず、スタートアップ気取りでいいのでさらなる急成長を狙いたい」と語る橋本氏。大型の調達も視野にいれて一気にこのユーザーベースを更に拡大させたいと意欲を滲ませていた。

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Backlogを始め、ヌーラボのツール開発を支えるチームの面々

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