インドネシアの価格比較サイト「Pricebook」、第3ラウンドでKLab Venture Partnersとオークファンから資金調達

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Procebook CEO 辻友徳氏

日本の Pricebook の一部門であるインドネシアの O2O ショッピングサーチエンジン「Pricebook」は、3度目となる資金調達ラウンドをクローズした。このラウンドは、KLab Venture Partners がリードし、オークファン(東証:3674)が出資に参加した。調達規模については、明らかにされていない。

<9月30日13:30更新>

本稿は原文を翻訳したものであるが、Pricebook 社より日本語で以下の連絡があったので付記しておく(原文ママ)。

  • 日本法人がインドネシア法人の親会社
  • 親子会社ともに「インドネシアにおけるPricebookの運用」以外の業務、部門はない。日本法人はインドネシア法人の管理業務のみ(ホールディングス)
  • 今回の調達を受けたのは日本法人
  • 但し、全オペレーションを行うのはインドネシア法人

Pricebook は今回調達した資金を用いて、他の製品カテゴリや、ジャカルタ以外の主に東南アジアの都市への拡大をを加速させる。

2013年9月に設立された Pricebook は、東南アジアにおいて、顧客と企業の間の情報非対称性の問題解決を目標に掲げている。2013年12月には、ガジェットの価格比較ポータルとしてインドネシア市場に参入した。

O2O ショッピングサーチエンジンとして、Pricebook はオンライン店舗とリアル店舗の両方から販売価格を収集し、それをポータル上に一覧化している。同社には現在20名のスタッフがおり、携帯電話、コンピュータ、他の電子アイテムなどに特化して、商品のスペック、レビュー、オンラインとオフラインの価格を集めている。

同社は、ジャカルタ・スラバヤ・バンドンにある1,000軒以上のリアル店舗のほか、インドネシア最大の電子機器ショッピングモール ITC Malls とも提携している。

Pricebook の CEO である辻友徳氏は、次のように語っている。

インドネシアのコマース市場は巨大だが、細部にいたっては、先進国の市場と大きく異なっている。企業が参入したり撤退したりするのを見ていると、純然たるタイムマシン型のウェブメディアがこの市場で機能しなくなっているのは、日に日に明らかになっている。

Pricebook は現在、かなりの量のユーザトラフィックがあり、我々のユニークな O2O リーチと顧客品質に関心を持つ企業から、さまざまな提携の要望を受けている。近い将来、東南アジアでナンバー1のショッピング・ビジネスポータルになることを目指して、Pricebook を通じてのみ得られる、スマートなショッピングや販売体験を実現する協業の可能性について、我々は門戸を開くことになるだろう。

昨年3月には、Pricebook は IMJ Investment Partners、グローバル・ブレイン、M&S Partners の創業者でディレクターの眞下弘和氏から、金額非開示の資金調達を行っている

収入が増加し、高機能スマートフォンが普及を続けるなど、発展を遂げるインドネシア市場では、2016年にインターネット人口が1億人に達した。伸びゆくショッピング需要は、インドネシアに多くのオンライン・マーケットプレイスの参入を促し、それは Eコマースやその周辺ビジネスの大きな成長につながっている。

しかしながら、インドネシアの主なショッピングチャンネルは、価格・信頼・スピード・他の敏感な問題のために、オフラインに大きく依存したままだ。こういったオフライン取引の問題点は情報の非対称と情報の分断で、販売者・消費者・生産者のいずれもが、正確でリアルタイムの流通情報に完全にアクセスできないため、あらゆる場所で機会損失を招いている。

水曜日、東南アジアのショッピングサーチエンジン兼価格比較サイトの Priceza は、シリーズAラウンド調達時を遥かにしのぐ数百万ドルの資金調達を、シリーズBラウンドでドイツのメディア大手 Hubert Burda Media(HBM)から実施した

【via e27】 @E27co

【原文】

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