アジアのオンラインゲーム大手でユニコーン企業のGarena、ミスルトウなどから資金調達——孫泰蔵氏らをアドバイザーに招聘

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東南アジアのインターネットおよびモバイルプラットフォーム「Garena」は今日、SeaTown Holdings International(SeaTown)、Global Digital Prima Venture(GDP Venture)、ミスルトウから新たな出資を受けたことを発表した。出資額は開示されていない。

SeaTown、GDP Venture、ミスルトウの3社は、Garena の既存投資家に仲間入りすることになる。これまでに Garena には、北米から General Atlantic やオンタリオ州職員年金基金、アジアからマレーシアの政府系ファンド Khazanah Nasional や 中国向け VC の Keystone Ventures(凱旋創投)、ヨーロッパからは Skype 共同創業者の Toivo Annus 氏などが出資している。

今日のニュースは、同社が約5ヶ月前に1.7億ドル調達したシリーズDラウンドに続くものだ。このラウンドは、依然として2016年における東南アジアで最大規模のラウンドとなっている。

2009年に設立された Garena は、過去5年間の年平均成長率が95%を超えており、2015年には総売上が3億ドルを超えた。同社は最近、これまでのサービスを補完する2つの消費者向けサービスをローンチさせている。モバイル特化型オンラインマーケットプレイスの「Shopee」と東南アジアの金融サービスプラットフォーム「AirPay(インドネシア版タイ版)」だ。

Shopee は過去6ヶ月でビジネスを4倍に拡大しており、同プラットフォームを通じて売買される年間取扱高は13億ドルを超え、140万人以上の売り手に利用されているとしている。また、AirPay は過去1年間でビジネスを2倍に拡大しており、年間取扱高は5.1億ドルを超えている。

Garena は、孫泰蔵氏と Archana Parekh 氏が、業界および地域エキスパートからなるアドバイザリーに加わったことも、あわせて発表した。孫氏はミスルトウの代表取締役社長兼 CEO で、成功させた主要なスタートアップには、1996年のローンチに関わったヤフーがある。彼はスタートアップインキュベータの MOVIDA JAPAN を設立し、2013年には起業家や起業家周辺のエコシステムを包括的に支援することを目的として、ミスルトウを設立した。

Parekh 氏は SeaTown のポートフォリオマネージャーで、シンガポールの国際連合婦人開発基金で委員を務めている。シンガポールの Goldman Sachs が、Garena の募集代理人を務めた。

Garena の創業者兼会長で CEO を務める Forrest Li 氏は、報道関係者向けの発表で次のようにコメントしている。

アジアの最も尊敬される投資企業3社を Garena に迎え入れられたことを光栄に思う。彼らがアジアに持つ洞察力や人脈は、顧客のために「点と点をつなぐ」という我々のミッションを支援し、加速させてくれるだろう。

SeaTown は Temasek Holdings の完全子会社で、絶対収益に特化した投資運営会社として2009年に設立された。インドネシアを拠点とする GDP Venture は、2010年に Martin B. Hartono 氏が設立したベンチャービルダーで、デジタルコミュニティ、メディア、コマース、ソリューション企業の育成に特化している。日本を拠点とするミスルトウは、連続起業家で投資家の孫泰蔵氏が2013年に設立した組織で、投資、スタートアップの共同創業、エコシステムの育成を通じて、ソーシャルインパクトにコミットしている。

【via e27】 @E27co

【原文】

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