ソーシャルインパクトの祭典「SOCAP16」現地レポート〜日本の社会起業家もさまざまなソリューションを紹介【ゲスト寄稿】

by ゲストライター ゲストライター on 2016.9.26

本稿は、THE BRIDGE 英語版で翻訳・校正などを担当する “Tex” Pomeroy 氏の寄稿を翻訳したものです。オリジナルはこちら


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Image Credit: 晴山敬氏

9月13日から16日まで、サンフランシスコの Fort Mason Center は、毎年ここで開かれる SOCAP(Social Capial Markets)カンファレンスの会場となった。このカンファレンスのモットーは「社会変化を促す力としてビジネスを用いるグローバルコミュニティーが、共に集って話を聞き、学び、それを実行する場所」だ。2008年にスタートしたときの参加者は600人だったが、今年はその数も2,500人を超えた。

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Social Good LLC の飯盛豊氏
Image credit: “Tex” Pomeroy

今年のイベントにサンフランシスコを訪れている団体は、日本からもいくつかあった。Impact Hub Tokyo と密接に関与する Social Good LLC からは、飯盛豊氏が代表して参加していた。Social Good の最近のビジネスコンセプトは、森林地域の安全改善分野への IoT の適用だ。そのビジネスがターゲットとする地域の一つであるインドネシアでは、センサーを搭載した鳥の巣箱を使って IoT ネットワークを構築している。

インドネシアは、生物の多様性を保存するためだけでなく、熱帯雨林における木材の取引状況を維持するためにも、環境の状態をモニタし続ける必要がある。偶然にもその森林火災検出ネットワークは、近年、多くの山火事を経験しているカリフォルニアでも使われることになるようだ。また、Social Good は、コミュニティでの災害軽減活動を推進すべく、スタートアップと非営利組織をつなぐことも目指していることは、特筆に値するだろう。

日本の商社からも何人かが参加していたようだ。以前、三井物産に勤務し、EU 向けに総合商社に関するレポートを書いたコンサルタントの米満裕彦氏によれば、インパクト投資とその意味が、商社のような組織にとって関心の中心になっているからだという。

特に、SOCAP は環境エネルギーやサステイナブルな食糧・農業に特化しています。これは、総合商社が極めて関心を持つ分野です。

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Image credit: SOCAP

SOCAP 2016 の1日目は近隣経済に話題が絞られ、都市がその変化を牽引する存在になるとの仮定のもと議論が交わされた。特にサンフランシスコ・ベイエリアでは、シリコンバレーや SOMA 地区だけでなく、湾東側のバークレー、エメリービル、オークランドに代表される地域で継続的な成長が見られることからもわかるように、都市がオープンイノベーションや包摂的起業(Inclusive Entrepreneurship)の中心地となっている。

<関連リンク>

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Image credit: SOCAP

よりよい社会を作るためにコミュニティが強くなることに加え、近隣経済を考える上で、再考や復興を促進する力がメインテーマになった。森林火災の問題に話を戻すと、警報を発するドローンや被害軽減を目的としたモバイルシステムなど、新しい技術をもとに災害対策の再考や復興の促進を考えさせる、奇抜なソリューションがシリコンバレーで関心を集めている。

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Image credit: “Tex” Pomeroy

興味深いことに、SOCAP 2016 は9月12日にスタートした TechCrunch Disrupt SF と日程が重なった(残念ながら今年の TechCrunch Disrupt は、SOCAP 2016 の会場の Fort Mason Center からは街の反対側にあたる Pier48 で開催された。昨年はもっと近い場所だったが)。サンフランシスコやカリフォルニアが大地震に備えるべきとの観点から、SOCAP の会場では、ある日本のスタートアップは、コミュニティシステムとして自社の地震センサー警報ネットワークの情報を拡散していた。

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Image credit: SOCAP

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