中国の小中高生向け教育スタートアップZuoyebang(作業帮)が6,000万米ドルを調達

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zuoyebang

K-12(小中高生)向けオンライン教育のスタートアップ Zuoyebang(作業帮) は、シリーズ B ラウンドで6,000万米ドルを調達したと発表した。このラウンドは GGV Capital (紀源資本)のほか、Baidu(百度)元役員らが設立したベンチャーキャピタルの Xianghe Capital(襄禾資本)がリードし、これに Sequoia Capital や Legend Capital(君連資本)といった既存投資家が参加した。

同社 CEO の Hou Jianbin(侯建彬)氏によると、新たに調達した資金は研究開発、チーム組成、教育用コンテンツに活用する予定だという。

正式にローンチされたのは2014年1月、当時は Baidu の Q&A サイト Baidu Zhidao (百度知道)傘下だった。Zuoyebang は K-12向けのオンライン学習サイトで、ユーザは問題を写真に撮って投稿すると解答が得られたり、一対一の Q&A セッションで先生を見つけたり、宿題の評価を受けたりすることができる。またこのサイトは生徒、先生、保護者をつなぐ役割も果たしており、1億7,500万人以上のユーザがいるという。

中国の検索エンジン企業 Baidu は、一連の資産を外部の投資家向けに解放する同社の「空母建造計画」の一環として、2015年に Zuoyebang をスピンオフした。Zuoyebang は、同年に金額は非公開ながらシリーズ A ラウンドの資金調達を実施した。

国外企業が中国市場に進出してきているため、多くの中国スタートアップと同様に Zuoyebang も国外で市場を開拓していく計画だ。

CEO の Hou Jianbin 氏は TechNode(動点科技)に次のように語っている。

一般的に、K-12エドテックスタートアップは自国市場への注力を余儀なくされます。国が異なれば K-12市場も全く異なるからです。しかしテクノロジー主導のスタートアップはこの障壁を乗り越えることができます。例えばアメリカの適応学習企業 Knewton は中国のほかおよそ世界20ヶ国に進出しています。当社も、テック主導型企業として自社製品を世界のユーザにお届けするのを長期的な目標としています。

もちろん、中国の K-12オンライン教育業界は大手ネット企業が資金を投入し始めていることもあり競争が激化しつつある。Tencent(騰訊)は今年初め、この業界の大手 Yuanfudao(猿輔導)Entstudy(享学網路)に投資した。

アクティブユーザベースの獲得と維持に向けて Zuoyebang は激しい競争に立ち向かわなくてはならないが、今回新たな資金を獲得したことで成長する時間を確保することができた。Zuoyebang は今や独立系企業だと会社代表らは強調していたが、Baidu と緊密な関係にあるため、トラフィックの獲得、Baidu のファイルシェアリングプラットフォーム Wenku(百度文庫)や Baidu のオンライン教育部門 Chuanke(伝課) との協力など成長に向けた支援を得られることは間違いないだろう。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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