VISAでビットコインを使うメリットは?ーーレジュプレスとカンムが提携、プリペイドチャージを開始

by Takeshi Hirano Takeshi Hirano on 2016.10.3

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ビットコイン決済サービス「coincheck」を運営するレジュプレスは10月3日、CLO(カードリンクドオファー)などの金融技術を手がけるカンムと提携し、Visaプリペイドカードへのビットコインチャージを開始すると発表した。

カンムが発行するVisaプリペイドカード「バンドルカード」にcoincheckで運用管理するビットコインをチャージして利用できるようにするもので、利用ユーザーは200カ国、4000万店舗のVisa加盟店でビットコイン資産を日常生活で使えるようになる。

具体的には、まず利用ユーザーはcoincheckウォレットでビットコインを保有している必要があり、次にカンムの提供する「バンドルカード」のiOSアプリをダウンロードする必要がある。バンドルカードiOSアプリに生年月日と電話番号を入れると、ネット決済専用のカード番号を取得でき、Visaカードの利用が可能となる。利用登録は無料で、オフライン店舗で利用可能なプラスチックカードを発行する場合は、手数料として300円が必要となる。

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coincheckウォレットとバンドルカードの用意ができたら、バンドルカード側のチャージ方法から「ビットコインでチャージ」を選択し、金額を指定すればチャージが完了する。指定可能金額は1000円単位で、上限は3万円となっている。ビットコインが送金されると完了後に残高が反映される仕組み。月間でのチャージ可能上限金額は12万円、累計のチャージ可能金額は100万円となっている。

今後、レジュプレスでは都度チャージするプリペイド方式だけでなく、coincheckウォレットからリアルタイムに取引ができる「デビットカード方式」についても検討を進めるとしている。

ビットコインが実生活でより便利に使えるようになるということで話題性が高い一方、わざわざビットコインで支払うメリットがあるのか懐疑的な声がネット上にも散見された。そこで、レジュプレス取締役の大塚雄介氏に本件を訪ねてみた。

まず、大塚氏は前提として同社が既に提供する公共料金のビットコイン支払いや、今回のVisaを通じた日常生活でのビットコイン利用はまだビットコインを保有していない人や投資目的で利用している人にとってメリットは薄いと語る。

「現時点で、『ドルを持っていない人』や『投資目的でドルを持っている人』に、日本で日本の商品を買うことにメリットがないのと同じことです。日本円で払えば済みますし、私も投資目的で買ったビットコインでユニクロの服を買わないです。(新しいユーザー体験をしたいために使うことはありますが、本質的にはないです。)」(大塚氏)。

一方で、大塚氏は公共料金支払いやプリペイドの活用は数年後の未来(1、2年後)を予測したものだという。

『coincheckでんき』では、ビットコイン支払いに注目が集まってしまいまいしたが、そこは本質ではないです。本質は、『生活するだけで4〜6%ビットコインが還元される』ことにあります。日本の今の現状は、『ビットコインって、テレビや新聞でも聞くけど、自腹を切って買うには何だかまだ怖い。だけど、興味があり使ってみたい』っていう人が大多数です。

事実、coincheckでんきでも76%が『ビットコイン還元を受けれるプラン』を申し込んでいます。coincheckでんきにより大多数の人が少額のビットコイン(約6,000円/年)を手に入れるんですが、これを投資に使う人は少ないと思います。6,000円/年(500円/月)っていう金額は、ちょっとお得に何か買うっていうのに適した金額なんですね」(大塚氏)。

つまり少額のビットコインが多くの人の手に渡れば、それを活用したくなる場面が出てくる。言わば、ポイントカードで貯めたメリットを現金に還元するのとよく似ている。

「ここで、Visaプリペイドカードへのビットコインチャージが効いてくるんです。ビットコイン決済は、国内で2,600店舗です。この数では自分が好きな場所で、好きなものをビットコインで買えません。でも、Visaプリペイドカードにチャージしておけば、Amazonでも楽天でも、それこそユニクロでも使えます」(大塚氏)。

彼らはこのプリペイドでのチャージだけを見ているのではなく、生活にかかる費用をビットコインで支払うことで還元されるメリットを循環させる、というかなり壮大なエコシステムを描いていることがわかる。最後に大塚氏から頂いたコメントを全文掲載させていただく。

「coincheckでんきで、ビットコインが少額貯まって使ってみる。使い方は、ユーザーそれぞれで、電気代を支払ってもよいし、アマゾンで前からちょっと欲しかったものを買っても良いし、自分へのご褒美にホテルのレストランでちょっと高級ランチを食べてみても良い。

こういうユーザー体験を広げていく中で、『ビットコインって便利じゃん』って感じたり、ある時に『海外へ手数料6円で送金できるんだ』ってことに気づく。こうやって社会に少しづつ浸透していく。技術革命は一夜にして起こりますが、技術を使った社会の変化は緩やかに変革されていく。さらに本質をにいえば、仮想通貨-to-仮想通貨(P2P)送金が社会に浸透し、技術が仲介業者を飛びこし、ユーザーが早く、安く、簡単にお金を送れることが仮想通貨の最大の発明です。

これこそがインターネットと同じくらいインパクトがある仮想通貨のインパクトです。しかし、技術的には可能ですが、社会が(法律・利用者数・税務etc)が追いついてませんので、段階を経て、理想の世界になるのだと思います」(大塚氏)。

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