BEENOSからスピンオフしたmeuron(ミューロン)が、ダイエット献立を自動作成するAIアプリ「CALNA(カルナ)」をローンチ

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東京に拠点を置くスタートアップ meuron(ミューロン)は4日、ダイエットの献立を自動作成する人工知能アプリ「CALNA(カルナ)」をローンチした。iTunes AppStore からダウンロードでき、無料で利用することができる。

CALNA ではコンビニエンスストア・チェーン大手4社で販売される食品のほか、大戸屋、エクセルシオールカフェ、Soup Stock Tokyo、ロイヤルホストなどの外食チェーンのメニューの栄養素含有量をデータベース化。ユーザは身長や体重など必要な17項目の情報を入力するだけで、アプリから体重目標を達成するためのメニュー構成のレコメンドを受け、1ヶ月後の体重予測を得ることができる。ダイエットアプリにありがちな食事を記録する手間を排除し、何をやればいいかの進言に特化しているのが特徴だ。

meuron は、以前 BEENOS(東証:3328) でリクルーティング分野を担当していた金澤俊昌氏が設立したスタートアップだ。BEENOS 時代から、前田ヒロ氏らと机を並べて働いていて、前田氏がなんとなく「あの子(=起業家)いいよね」と一見直感的につぶやいたのを横で見てその条件を分析するなど、いろんな物事をシステマティックなフローに落とすのが大好きだったという。

ダイエットを支援するサービスには良いサービスも多い反面、比較的高価なものが多いのも事実だ。金澤氏は、ダイエットにおけるトレーナーとユーザとのマッチングから、トレーナーがどんなときにどんなアドバイスを与えると良いかのパターンを分析。それをアルゴリズム化することで、コストをかけずにダイエットを指南するアイデアを醸成、BEENOS からスピンオフする形で meuron を設立し、CALNA を作り上げるに至った。

現在は、主に選択回答式となっているアプリとの対話画面だが、ユーザからのデータの増加に伴い、meuron ではチャットボットへと進化させていく計画だ。近い将来には、「5%減量」などカスタマイズされたレシピを設計するメニューを有料で提供したり、アップセルを図りたいマッサージのチェーン店舗などにアプリを通じた食事指導を OEM 提供したりするなどで、マネタイズを図りたいとしている。

この種のダイエットアプリでは、栄養士や管理栄養士の監修を冠していることが多いのだが、CALNA の開発にあたっては、敢えて彼らを起用せず、アメリカで栄養学を学んだトレーナーが協力している点は興味深い。金澤氏によれば、栄養士や管理栄養士の意見は、栄養科学的には正しいのだろうが、だからといって、彼ら自らの身体スタイルが全員整っているとは限らない。知識よりは、それを自分で体現しているトレーナーのノウハウを取り込んだ方が、ダイエットの実践にはより効果的と考えての判断だという。

meuron は2014年12月に設立。2015年2月には ANRI のリードにより、ベンチャーユナイテッドとエンジェル投資家2人から資金を調達。また、そのフォローオンで2015年12月〜2016年4月にかけて、ANRI、ベンチャーユナイテッド、BEENEXT から資金を調達している。いずれのラウンドについても、調達金額については開示されていない。

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meuron のチームメンバー。後列中央が、創業者で代表取締役の金澤俊昌氏。

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