掃除機の力で、絨毯やマットレスを水洗いできるクリーナーヘッド「switle(スイトル)」がクラウドファンディングを開始

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絨毯・カーペット・マットレス・ベッド・ソファなど、洗濯したくても洗濯できない代物は意外と多いもの。このような厚手の敷物や家具を、掃除機だけで水洗い洗濯できてしまう画期的なアイテムが、昨日からクラウドファンディングを開始した。水を噴射して汚れを吸引する、掃除機用の水洗いクリーナーヘッド「switle(スイトル)」だ。

switle はキャニスター型掃除機の吸入口に装着して使うクリーナーヘッドで、switle 自体に動力はなく、掃除機が吸気する力を使って、水の噴射と汚れた水の吸い取りを同時に行う。これを実現しているのは、特許技術を取得しているノズル部分とタンク上部にある逆噴射ターボファンユニットで、ホース部分に備わった安全装置の働きにより、水が掃除機本体に流れていく心配は無い。

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このプロジェクトを企画したのは、三洋電機の OB が東京・上野で経営する家電卸問屋シリウスと、同じく元三洋電機の回転機事業部の協力会社で、現在もパナソニックの掃除機や自動車の部品製造を行うユウキ産業。空気と汚水を完全分離する特殊なファンのしくみには、広島在住の川本栄一氏が発明した特許技術「アクアサイクロン」が採用されている。プロダクトデザインを電動義手スタートアップ Exiii の CCO 小西哲哉氏が手がけ、プロジェクトのプロデュースは、さまざまな新製品のコンセプトデザインを手がけるプロジェクト集団・未来予報研究会が担っている。

オープンイノベーションというワードでは、大企業とスタートアップのコラボレーションをイメージしがちだが、双方のスピード感や社内プロセスの違いなどから苦労することは少なくないだろう。対照的に、中小企業は臨機応変に事を進められるという点でスタートアップの価値観に近く、今後、中小企業に眠る技術や特許が、デザインセンスに秀でたスタートアップの力によって陽の目を見る機会が増えることが期待される。

switle は定価21,000円ほどだが、昨日始まったクラウドファンディング・キャンペーンでは、最大30%オフで予約注文を受け付けている。キャンペーンは12月下旬まで続けられ、来春の出荷開始を目指している。未来予報研究会のコンテンツストラテジスト宮川麻衣子氏は、ダイソンやレイコップのように、switle が世界的に新しい掃除の代名詞になることを期待したいと話している。

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