映像分析でテレビの視聴者特性・エンゲージメント度合を測定するTVision Insights、シリーズAでITVなどから680万ドルを調達

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2016.10.28

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Rising Expo 2016 でピッチする TVision Insights CEO 郡谷康士氏

テレビの上に置いたカメラからの映像の分析により、テレビの視聴者層やエンゲージメント度合いを測定できる技術を開発する TVision Insights は27日、シリーズAラウンドで680万ドルを調達したことを明らかにした。このラウンドをリードしたのは Accomplice(旧称 Atlas Venture)で、そのほか、Golden Venture Partners、Jump Capital、伊藤忠テクノロジーベンチャーズが参加した。以前のラウンドでは、アーキタイプや KLab Ventures など日米の VC から総額350万ドルを調達しており、Crunchbase によれば、同社のこれまでの調達総額は985万ドルに上る(合計金額の差異はニュースソースの違いにより一部加味されていない調達があるか、換算に適用した為替レートの違いによるものと推測される)。2015年開催された「Microsoft Innovation Award 2015」で最優秀賞を受賞している。

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Microsoft Innovation Award 2015 で最優秀賞を受賞した TVision Insights のチーム。

TVision Insights は、テレビの視聴率調査をより精緻に出す技術を開発しているスタートアップ。従来の視聴率(GRP)が測定していたのは、いわば視聴の量であり、ユーザがどのように視聴しているか、という視聴の質を図ることはできない。TVision Insights では、テレビの上にカメラ付きのセンサーをつけることにより、視聴者のターゲット層(viewability)・エンゲージメントの度合い(engagement)を特定する技術を開発した。撮影した画像はデジタル解析され、その画像が録画されたり、個人を特定する情報が記録されたりすることはない。

今年9月に登壇したサイバーエージェント・ベンチャーズの Rising Expo 2016 では、同社は開発したセンサーデバイスを、アメリカではボストンとシカゴの600世帯、日本では関東の600世帯のテレビ受像機に設置して得られたデータを分析し、テレビコマーシャルやテレビ番組のコンテンツ最適化のためのBIツール「VizTV」を通じて、広告主、放送局、テレビ番組制作会社に販売していることを明らかにした。また、日本の広告主トップ10社のうち、5社がクライアントとして採用しており、現在は日本とアメリカでのみサービスを提供しているが、イギリスやパキスタンなど世界各国からジョイントベンチャーなどのオファーが来ていることを明らかにしていた。

映像分析を使った感情やエンゲージメントの測定分野においては、水曜日に Google が VR/AR 向けの視線分析スタートアップ Eyefluence を買収したほか、マサチューセッツ工科大学出身のスタートアップ Affectiva が映像を使った顔面認識による感情分析の技術を開発している。

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