嘘ニュースにプラットフォームはどう対応するのか、ザッカーバーグ氏が対応策を公表

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Image Credit : Mark Zuckerberg Facebook SXSWi 2008 Keynote / deneyterrio on Flickr

<ピックアップ> Here’s how Facebook plans to fix its fake-news problem

Facebookが主に槍玉に挙げられている嘘ニュース問題ですが、月間で1万ドル稼いだと豪語するライターも出てくるなど話題が多岐に渡りすぎて追いきれない状況になってます。バズがバズを産む状況というか、書いてるニュースメディアは自分のところの信ぴょう性にも関わる話なのである程度は真剣だと思いたいですが。

本件はもちろんドナルド・トランプ大統領爆誕に関する嘘ニュースが発端で、詳しくハフポにまとまっていたのでそちらを紹介します。見てみると全体的にタチが悪いというか、国内でも紛らわしいジョーク・ニュースサイトはありますが、ああいう「冗談だよ!」というものじゃなくて、絶妙に騙しにかかっているのが分かると思います。

ヘイトスピーチと偽ニュース問題:ザッカーバーグ氏曰く「憎悪と暴力とウソの拡散を阻止すべく、共に協力する必要がある」

当のザッカーバーグ氏も当然問題は認識していて「相当難しい」と素直に認めています。(大統領選に影響を与えたことは否定しているみたいですが)

じゃあどうするの?という疑問について18日の夜に対応策を発表したらしく、Recodeにまとまっていました。ただ、このアイデアはまだ試行錯誤中のものらしく、全部がうまくいくかどうかわかんないけどとりあえずやってみるわ、という段階のもののようです。引用します。

  • ユーザーが不正確と判断したストーリーに警告ラベルを追加
  • より多くの外部ファクトチェック機関と協力する
  • ユーザーにおすすめする「関連記事」の精度を向上させる
  • 偽ニュース配信者を宣伝するようなコンテンツへの支払いをブロックする(Facebookは今週そのプロセスを開始している)
  • 偽ニュースを自動的に検出するためのより良いアルゴリズムを構築する。ザッカーバーグ氏は「人々が自分でこれは偽りであるとフラグ立てをする前に、その偽物を検出する優れた技術システムのこと」と書いている

Recodeにも書いてある通りなんですが、Facebookは長らくニュースのようなメディアではなく、あくまで情報の配信プラットフォームと主張してきました。しかし実態はやはり違うのでしょうね。

これは個人的な経験なのですが、以前、とある方に「THE BRIDGE さんってたまに NewsPicks で読むアレですよね。いい特集だと思います」って言われたことがあります。

恐らく非常に高い確率でその方にとって、私たちが書いてる話題はプラットフォームのひとつのコーナーのような見え方になっているのだなと。であればもしこの話題に嘘が紛れていれば、責任は書いた一次のソースは当然として、プラットフォーム側にもあると考えるのが自然ではないでしょうか。

ネットやソーシャルが発達した現代、読者にとってどれがプラットフォームなのか、ニュースなのか、ソースなのかはやはり関係なく、最終的に接触した場所が彼にとっての「ニュースメディア」になるわけです。当然そこで読むものに(ブランドがあれば尚更)「まるっきりの嘘はない」と考えても不思議ではありません。

「Facebookは長い間メディア企業ではなく、単に情報を運ぶテクノロジープラットフォームだと主張してきた。(中略)しかしそのアルゴリズムによって毎日、世界中の何億人もの人々が読むであろうニュース記事を決定している。これは同時に彼らに倫理的責任をもたらすことを意味している」(Recodeより引用)

国内でも微妙な話題やキュレーション情報が漂うことが問題視されるようになってきました。この話題についてテクノロジー企業として各情報プラットフォームがどのように対応するのか、それはそれで注視したいポイントです。

via Recode

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