アクアビットスパイラルズが東急電鉄、NHKエデュケーショナルと提携——東急ストアの食品売場で「きょうの料理」のレシピを試験配信開始ヘ

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Image credit: Google StreetView / Aquabit Spirals

東京を拠点とし、NFC(近距離無線通信)用のICチップなどを利用して、モノとインターネットをつなぐプラットフォーム「スマートプレート」を提供するアクアビットスパイラルズは16日、東急電鉄(東証:9005)および NHK エデュケーショナルと提携し、東急ストア中目黒本店の店頭で、スマートプレートを使った料理レシピ配信サービスの試験運用を開始すると発表した。試験サービスが提供されるのは12月19日からで、終了は来年3月末日を予定。提供されるレシピのコンテンツは、NHK の人気料理番組「きょうの料理」をもとにした、NHK エデュケーショナルの「きょうのみんなの料理」のものが利用される。

このしくみの導入により、東急ストアは蓄積されたアクセスデータから顧客動向を可視化できるほか、店頭を訪問した消費者にとっては、食品を選びながら献立づくりに役立てられるメリットがある。テストマーケティング期間中、アクアビットスパイラルズ、東急電鉄、NHK エデュケーショナルの3社は、利用状況を確認しながら随時配信情報の最適化を図り、実施店舗の拡大に加え、来店客のニーズにあわせたレシピや情報、食材を提供することで、快適な購買体験の提供を目指すとしている。

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Image credit: Aquabit Spirals

アクアビットスパイラルズは2015年11月に東急電鉄とIMJインベストメントパートナーズ(IMJ-IP)が主催した「東急アクセラレートプログラム」では渋谷賞を受賞、2016年1月からは、東急電鉄と共同でスマートプレートを活用したテストマーケティングを渋谷駅構内などで実施した。今回の東急ストアでのレシピ試験配信は、アクアビットスパイラルズにとって、東急電鉄との二度目のコラボレーション事例となる。

先日、Drupal 創業者の Dries Buytaert 氏にインタビューしたとき、彼はあるアメリカの食料雑貨チェーンが、ウェブサイト上に2,000件におよぶ料理のレシピを掲載しておいたところ、そのウェブサイトへのアクセスは、家庭からではなく店舗を訪問している客からのものだったというエピソードを紹介してくれた。このことに気づいた当該チェーンが、商品売場にビーコンを取り付けてウェブと連携することにより、訪問客により便利な体験を届けることができるようになった。

日本においては、NFC や BLE ビーコンに対応していないスマートフォンやフィーチャーフォンも多く流通しており、QR コードにも対応可能なスマートプレートを使うことで、スーパーマーケットはより幅広い客層をカバーできるようになる。

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