AWS、Alexaを強化するボットフレームワーク「Amazon Lex」をローンチ

by Jordan Novet Jordan Novet on 2016.12.8

(上)Amazon Lexで可能になることのデモンストレーション Image Credit: Screenshot
(上)Amazon Lex で可能になることのデモンストレーション

Image Credit: Screenshot

ついにこの時がきた。ディープラーニングとよばれるある種の人工知能(AI)に対する関心がここ数年高まっていたところ、世界最大のパブリッククラウドインフラプロバイダーの Amazon Web Services(AWS)は本日(11月30日)、ディープラーニングを活用する初の Amazon AI サービスを発表した。

ディープラーニングとは一般的に、写真など大量のデータで人工の神経ネットワークをトレーニングし、新たなデータの類推をさせるものである。AWS にとって最大の競合である Google Cloud Platform は今年初め、ディープラーニングを行う Cloud Machine Learning サービスを導入した。中国では Alibaba のパブリッククラウドが、AI ワークロードで利用できる DT PAI サービスを提供している。また、Clarifai などのスタートアップもクラウドベースのディープラーニングサービスを提供している。

しかし AWS は今のところベーシックな汎用 AI サービスを提供しているわけではない。

Rekognition という新たな画像認識サービスは、おそらくAmazon が昨年に買収した Orbeus というディープラーニングのスタートアップが持つ人材とテクノロジーから生まれたものだ。

他にも、Polly というテキスト読み上げ(text-to-speech: TTS)サービスがあり、これは47ボイス、24言語をサポートしている。利用料は月500万文字までは無料、それ以降は文字当たり0.000004米ドルであると、AWS のチーフエバンジェリストである Jeff Barr 氏はブログで述べている。

しかし今日(11月30日)の発表で最も際立っていたのは Amazon Lex のローンチだ。これは Amazon の音声バーチャルアシスタント Alexa の基礎となっているテクノロジーである。Alexa は、Amazon Echo というスマートスピーカーのラインナップの基礎となるもので、最近のレポートによると、Amazon はこれを500万台以上販売し、売上好調だという。Lex にはディープラーニングで動作する自動スピーチ認識と自然言語の理解機能が備わっている。

AWS のチーフエグゼクティブ Andy Jassy 氏はラスベガスで開かれた AWS の re:Invent ユーザカンファレンスの本日(11月30日)の基調講演で次のように述べた。

これを使えばあらゆる種類の会話アプリが作れます。文字か音声の一部を提供し、(その入力に対する)反応を指定すると、反応を返してくれるのです。

Facebook Messenger のようなアプリ上にあるチャットボットや、いずれはチャットツールの Slack にも使うことができるだろう。しかし同時に、デベロッパーが既存のデータレポジトリを利用することにもなる。データレポジトリには Salesforce、Microsoft Dynamics、Marketo、Zendesk、Quickbooks、Twilio、HubSpot とのコネクターがあると Jassy 氏は述べた。AWS の Lambda というイベントドリブンのコンピューティングサービスで構築されたトリガーをサポートすることも可能だ。

チャットボットは2016年で最も人気のテクノロジーとなっている。Facebook と Microsoft は今年、チャットボット構築のためのプラットフォームを明らかにしているが、最大のクラウドプロバイダーである Amazon も両社に追いつこうとしている。

このサービスは、AWS データセンターリージョンのうち米国東部(バージニア北部)リージョンでのみプレビュー利用が可能となっている。使用料については、月あたり10,000文字のテキストリクエストと5,000スピーチのリクエストまでは無料で、 それ以降は千単位のスピーチリクエストで4米ドル、千文字単位のリクエストで75米セントが課金されると Barr 氏はブログに投稿している。

AWS はある程度自社情報をこれまで明らかにしていた。6月にワシントン DC で開かれた AWS の Public Sector Summit の壇上インタビューで Jassy 氏は、「数ヶ月以内」に AWS がディープラーニングサービスを発表すると話していた。今月(11月17日)には Information 誌が AWS によるディープラーニングサービスのローンチを、Fortune 誌も先週(11月22日)AWS がデベロッパー向けにさらに強力な AI ツールを発表すると報じていた。

AWS はこのサービスのための地ならしをしてきた。Amazon は5月に DSSTNE のディープラーニングフレームワークをオープンソース化し、今月(11月)初めには AWS が選択するディープラーニングのフレームワークは MXNet であって DSSTNE ではないと発表していた。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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