オンライン中古車販売のCarvana、全米2機目となるコイン対応の自動車巨大自販機をヒューストンに設置

by Paul Sawers Paul Sawers on 2016.12.29

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中古車ディーラーの Carvana は、全米2台目となるコイン対応の自動車販売機をテキサス州ヒューストンにオープンした。これまでで最も規模が大きいものだ。

2013年にフェニックスで設立された Carvana は、自動車売買のオンラインプラットフォームを運営しており、前金で支払いができない顧客向けに金融サービスも提供している。同社は全米で車の引き渡しを行っており、地域によっては翌日配達も可能であるという。2013年12月にアトランタで中古車の「自動販売機」を開設し、ネットで購入した車を顧客が引き取れるようにした。1年後、Carvana はこの取り組みをさらに前進させ、コインで動く初の販売機をナッシュビルに設置した。これは、引き渡し可能な状態の車が格納された5階建て施設である。

アトランタのハブ施設は平屋建てで辺り一面に車が並べられ、自動化対応もなされていなかった。しかしナッシュビルでは完全自動化ロボティックシステムが採用され、建物内のどの場所からでも外で待つ顧客のところへ運び出せる仕組みとなっている。顧客が実際の挿入口に「コイン」を入れることによってこの動作が始まる。

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自動車引き渡しのプロセスは完全に自動化されているとはいえ、予め決められた時間に現れる顧客に対応するスタッフがそこにいて、どのような質問にも答えるようにしている。その際、顧客サービスのスタッフが顧客にコインを手渡し、それを販売機に入れてもらう仕組みだ。

実際、このシステムは世間の注目を集めるための戦略的な意図を感じる。確かに、自動販売機の目的は人とのやり取りを必要としない完全自動化システムを導入するところにある。Carvana が保有するこの施設にはスタッフが常駐していているが、それは営業時間の午前9時から午後7時までに限られるからだ。

あらゆる皮肉はひとまず置いておくとして、Carvana が自動車を購入するプロセスにちょっとした遊びの要素を取り入れ、この自動販売機があらゆる世代のオタクたちの気を引くのはまず間違いない。さらに、将来を見据えてもいるのだろう。このプロセスから顧客サービスのスタッフを完全に取り除くのはたいして難しくないからである。

ヒューストンにある8階建ての最新自動販売機は自動車を30台まで格納できる。ナッシュビルのものより10台多い。

Above: Carvana: Houston
(上)Carvana:ヒューストン

Carvana は昨8月に1億6,000万米ドルもの金額を調達し、資金調達総額は5億米ドルほどになった。1ヶ月後にはニューヨークを拠点とする Vroom が中古自動車マーケットプレイスで5,000万米ドルの調達案件を完了し、調達総額は3年間で2億1,800万米ドルとなった。以上の事実からすると、自動車をネットで売買するニーズはあるといえるが、とりわけ Carvana は、テクノロジー業界で私たちが目にすることの多いトレンド、自動化を強調している点に特徴がある。

ほんの先週(12月第2週)、Amazon はレジ係不要の食料品店をローンチし、Just Eat は世界初のドローンが配達する出前サービスを開始した。他にも、ロボティクススタートアップの Exotec がミニロボットを使って倉庫内商品の梱包・発送に活用しているほか、Bossa Nova は小売店の陳列棚に商品を切らさないよう支援するロボットの運用に取り組んでいる。さらに NuTonomy は、世界初となる自動運転タクシーの公開テスト運用をローンチした。 そして今、Carvana は同社のオンラインプラットフォームをブリック・アンド・モルタル・ビジネスで補完し(建物の素材はガラスだが)、最小限の人手の介入で顧客に車を引き渡せるようにした。

同社設立者兼 CEO の Ernie Garcia 氏は次のように述べている。

ナッシュビルの自動販売機にお客様はとても好意的な反応を寄せてくれましたので、この体験を他の市場でも提供しなくてはと思いました。ヒューストンは車の自動販売機にふさわしい場所です。このユニークで、(当社の希望ですが)記憶に残るお引き渡し方法でサービスを提供できるのが楽しみです。テキサスでは何でも巨大で大きいとよく言われます。ですから、この州で初となる車の自動販売機は、その決まり文句を具体化するものでなければいけませんでした。

最新の自動販売機があるのは、10939 Katy Fwy。自動販売機から遠く離れたところに住む顧客は、同社が提供する幅広いサービスの一部として、これまで通り自宅まで車を配送してもらえる。

同社広報関係者は VentureBeat に対し、今後数年で、コイン対応の自動販売機設置を「できるだけ多くのマーケットで」展開していくとコメントしたが、具体的な場所についての言及はなかった。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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