共創型シードアクセラレータ&コミュニティの「Supernova」が法人化——100年続く産業創出エコシステムを創るべく、ファンド組成も視野に

by Masaru IKEDA Masaru IKEDA on 2016.12.7

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右から:共同創業者で CEO の前川英麿氏、共同創業者で取締役の栗島祐介氏

Supernova(スーパーノーヴァ)」は、東京を拠点に、Draper NexusSloganCOENT Venture PartnersViling Venture Partners といった VC や事業会社4社が共同運営するシードアクセラレータだ。一般的にスタートアップ界では外部資金を受け入れることで短期的に結果を求められることが多いのと対照的に、Supernova では地道で骨太のスタートアップにスポットライトを当て、ハンズオフ型支援を行い、また、先輩スタートアップと後輩スタートアップをコミュニティの中で混在並走させている点で特徴的な存在である。

7日、この Supernova が法人化し、当初からこの活動の運営元である Slogan のグロースキャピタルカンパニー・プレジデントの前川英麿氏が CEO に就任し、Viling Venture Partners の CEOである栗島祐介氏が取締役に就任した。新会社の名前は「スパノバ株式会社」で、出資比率は Slogan 51% に対し Villing Venture Partners が 49%。プログラムやコミュニティの運営体制についてはこれまでと大きな変更はなく、株主や役員には名を連ねない Draper Nexus や COENT Venture Partners も運営アドバイザーとして参画を続ける。

Supernova は2015年9月に活動をはじめ、これまでに他のアクセラレータで見かけることが少ない、ユニークなスタートアップが顔を揃えるデモデイを開催している。

我々がターゲットとしているのは、課題が大きく昔からある産業分野。そこに新しいテクノロジーを入れていくスタートアップの支援に注力している。(栗島氏)

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Supernova のデモデイの様子

もともとは栗島氏の趣味の延長線で始まったという Supernova だが、月日を経るにつれ関わる組織や関係者が増えてきた。今回の法人化は、そのためのビークルの必要性に迫られてのもののようだ。会社となる以上は利潤の追求を求められるが、現在でも事業会社からリサーチやオープンイノベーションを支援する業務の依頼があるらしく、当初はそれらを収益の原資とする模様。将来的には、栗島氏の話にもあったように、骨太のスタートアップを支援すべく、さまざまな領域の事業会社から資金を集めたファンドの組成も展望に入れているようだ。

一般的にアクセラレータでは、3ヶ月に1回のサイクルでプログラムが実施され、その都度、または、半年〜1年に一度の割合でデモデイが開催され、スタートアップは投資家やメディアに成果を披露。次なる投資ラウンドへとつなげる、という流れが一般的だ。このデモデイのタイミングを、我々 THE BRIDGE も含めて〝卒業〟と呼ぶことが多いが、Supernova には卒業の概念が存在しない。

(2015年9月の開始から)まだ1年数ヶ月だが、すでに7回目くらいのスタートアップの募集を行っている。デモデイは半年に一度行っているが、プログラムを修了したスタートアップにも、デモデイの登壇は求めていない。月に一度は発表する機会を設けているので、シードラウンドだろうがシリーズAラウンドだろうが、スタートアップによって出た方がいいタイミング(露出すべきタイミング)、出ない方がいいタイミング(露出しない方がいいタイミング)が違うので…。(栗島氏)

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Supernova では月に一度の割合で「ギアチェンジデイ」という機会を設けており、ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家、時にはシークレットゲストを招き、Supernova に参加するスタートアップらには、ランチを食べながら、ビジネスの展望や構想を語ってもらう活動を定期的に行っている。骨太スタートアップが多いことから、早々にビジネスを黒字化するスタートアップが増えてきており、彼らに早期の時点でアプローチしたいベンチャーキャピタルや投資家からのコンタクトも増加傾向にあるのだとか。

起業家が最初の門を叩く上で、事業分野やステージに合った選択肢が増えることで、今後の日本のスタートアップ・エコシステムの醸成に寄与することが大いに期待される。

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