2016年は買収を倍増させたSnapchat、IPOへ向けて前進中

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Image Credit: Paul Sawers / VentureBeat

世界中が煙突からサンタがやってくるのを待ちわびてきたとき、Snapchatを開発するSnapがARスタートアップのCimagine Mediaを「最大」4000万ドルで買収したというニュースが飛び込んできた。

Snapchatは今年の9月に企業名をSnapと改め、130ドルのSpectaclesという初のハードウェアもローンチした。

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だが、もっとも注目に値するのは、このカリフォルニアのヴェニスに拠点を置くスタートアップが来年のどこかでのIPOに向けて基盤を築くことを可能にした巨額の資金調達ラウンドだろう。

今年5月、Snapはとてつもない額である18億ドルを資金調達をした。これによって2011年の創業以来、同社が調達した額の合計は25億ドルとなった。そのシリーズFラウンドの前には、bitmojisというパーソナライズされた絵文字を開発するカリフォルニアの企業Bitstripを買収し、数ヶ月後にはbitsmojisを独自のサービスとしてリリースした

だが、巨大な18億ドルがあってこそ自社の技術的な力を強化する取り組みを倍増することができたことは明らかだ。2016年、Snapは知られているだけでも5つの買収をした。それまでの二倍以上の数だ。

6月には、Obvious Engineeringという「3DとVRの空間で体験を正確に捉え、シェア、再体験できる新しい方法」に取組んでいる企業を買収した。

その数ヶ月後には1億1000万ドルほどの予想額でモバイル発見アプリのVurbを買収した。Vurbの買収目的は明らかではないが、Facebookと同類のプラットフォームを築くという方向に近いのかもしれない。つまり、サードパーティアプリにその賢いメッセージングを使ってもらい、イベントを容易に発見できるようにするというものだ。少なくとも、この買収の目的はSnapchatをよりユーザーにとって離れがたいものにするためいう点は明らかだろう。

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広告は、企業を呼び込み収益を成長させたいというSnapの努力において、コアな役割を担うだろう。同社はサンフランシスコのアドテックスタートアップFliteを人材採用目的で先週買収したと報じられたが、その点こそが動機といえる。

Snapの共同創業者でありCEOのEvan Spiegel氏は以前、同社のエンジニアの70パーセントは新しいプロダクトの開発に取組んでいると語っている。こうした買収によって、エンジニアの人材において深みが増す。

現在、Snapは1億5000万のデイリーアクティブユーザーを有し、その数はTwitterよりも多いと言われる。そして、2013年にFacbeookが30億ドルでSnapchatを買収しようとして失敗したのち、Mark Zukerbergと彼のチームは当然ながらSnapchatの機能のコピーを始めた。少なくとも、Snapchatが正しいことをしているサインと見ていいのかもしれない。

(本記事は抄訳です。)

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

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