台湾発のデバイス横断アドテクスタートアップAppierが新たに資金を調達、シリーズBラウンドでの調達額は合計4,250万ドルに

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Appier 共同創業者兼 CEO(游直翰)氏

企業のマルチスクリーン時代への対応を支援する、台湾の人工知能スタートアップ Appier は今日、シリーズBラウンドに追加で1,950万ドルを調達したと発表した。シリーズBラウンドでの同社の調達合計額は、4,250万ドルに達したことになる。

今回の追加調達に参加したのは、シンガポール Temasek Holdings の子会社 Pavilion Capital International、WI Harper Group、FirstFloor Capital、Qualgro などだ。調達した資金は、Appier の人工知能技術の開発、人材調達の強化、アジアの国際展開の追求に使われる。

Appier は、人工知能を使って、人々が一度に複数のスクリーンと、どのようにやりとりしているかを分析する企業だ。

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例えば、Facebook をチェックし、Eメールに返信し、今日多くの人々が Netflix をテレビで見ながら、その反応をライブでツイッターでつぶやいている。4月に Appier が発表した報告書によれば、この傾向は特にアジアで顕著であり、この地域の半分以上の人口が一人で3台以上のデバイスを持っていることが明らかになっている。

Appier は、予想分析に裏付けられた判断など、マーケティングチームが十分な情報に基づいた決断をしやすくことを目的として、前述のユーザ行動についての洞察を提供するために開発された。

同社は今日また、台湾、日本、シンガポールで Aixon Platform のパイロット・ローンチを発表した。Aixon は、Appier が人工知能によるビジネスインテリジェンスツールの発展において、大きな一歩になると位置付けているプラットフォームだ。

Appier の共同創業者で CEO の Chih-ha Yu(游直翰)氏は、発表の中で次のように述べている。

今日の企業は、以前に増して複雑で、早いペースで、相互に接続されたオフラインやオフライン環境で、事業判断をし運営なければならない。ビジネスに大きな影響を与える複雑な問題を解決するために、人工知能は最良のアプローチだ。

Appier が提供する重要なサービスの一つは、企業がデータの大海の中で必要な情報をより分けるというものだ。スマートかつ十分な情報に基づいて決断をする上で、データは驚くべき効果をもたらすが、有用なデータを見つけるには、技術とデータ分析のトレーニングを受けた社員が必要になる。

Appier はこの問題を解決しようとしている。

FirstFloor Capital のマネージングディレクター Nizar Ali 氏は、次のようにコメントしている。

データをアクション可能なものにするには、今日の企業にとって大きな問題だ。Appier は2012年の設立以来、アジアの多くのブランドに対し、彼らの消費者やデバイス横断の動きを理解するのを支援してきた。

Appier は、Grab、Naruko、Taj Hotels Reposts and Places など、アジアに500以上のクライアントを超える、アジアに特化した企業だ。

Appier はこれまでに、(すべての調達ラウンド合計で)4,950万ドルを調達したことになる。

【via e27】 @E27sg

【原文】

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