中国Tencent(騰訊)、東南アジアでの事業拡大に向けタイのオンラインポータル最大手Sanookを買収

by TechNode TechNode on 2016.12.29

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Image credit: Tencent Thailand

Tencent(騰訊)が Sanook Online の残りの持分をすべて取得した。この案件によって Tencent は新興東南アジアでのプレゼンスをさらに拡大できると現地メディアが報じている。取引完了後、Sanook は Tencent Thailand へと社名が変更される。

取引の金銭的条件は明らかにされていない。

Sanook は1998年、タイを拠点とするウェブディレクトリ企業として設立されてから徐々にサービスを拡大し、ウェブポータル(Sanook.com)、ニュースポータル(NoozUp)、音楽ストリーミング(JOOX)、インスタントメッセージング(WeChat)、e コマース(Sabuy)の各事業を抱えるほどになった。

Sanook.com には3,000万を超える月間アクティブユーザがおり、JOOX は2,200万ユーザを超えたと、同社公表データを元にした記事が伝えている。この数字を理解するうえで参考となるデータとして、タイのネット人口は今年6月の時点で4,100万人、総人口は6,800万人である。

これまでの両社の歴史を踏まえると、今回の取引は特に驚くものではない。Tencent は2010年10月、8,170万香港ドル(1,052万米ドル)を投じて Sanook の株式49.2%を取得していた。戦略的投資とは異なり、Tencent は Sanook に役員を派遣してマネジメントの陣頭指揮を執っている。Sanook は現地パートナーとしてタイで WeChat と JOOX(Tencent が支援する音楽ストリーミングプラットフォーム)を運営している。

Tencent Thailand は今後、Sanook Online が主導するニュースポータル事業、 JOOX と Tencent Games によるエンターテイメント・マルチメディアの iPick 事業、広告代理店 Top Space によるサービスという3部門に注力していく予定だと、同社マネージングディレクター Krittee Manoleehagul 氏のコメントを引用しつつ現地メディアは報じている。

中国の国内市場が成熟するにつれて、中国ネット企業間の競争は、世界展開の最初のステップとして東南アジアに広がっている。Tencent の好敵手である Alibaba もまた、e コマースプラットフォームの LazadaPayTMサードパーティー決済サービスの Ascend Money に投資するなどしてこの地域へ積極的に関わっている。

資金潤沢な中国巨大企業の参入により現地スタートアップにとっては厳しい競争が強いられてしまうが、明るい側面もある。このトレンドは多くのメリットももたらしてくれることだろう。

マレーシアの大手 O2O フィットネスプラットフォーム会社 KFit を設立した Joel Neoh 氏は、TechNode とのインタビューで次のように語っている。

中国と東南アジアには多くの共通点がありますが、これはとても力強いことです。私たちの現状は、まさに5~10年前の中国と同じです。そのため中国には、東南アジアのスタートアップにとって2つの意味で重要な役割を果たしてくれることを期待しています。1つは戦略的な投資主体、もう1つはナレッジをシェアしてくれるパートナーです。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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