Huawei(華為)、データベース・セキュリティのHexaTierを4,200万ドルで買収——3週間で2社目のイスラエル・スタートアップ買収【報道】

本稿は、Geektime 英語版に掲載された記事を、Geektime の了解を得て日本語に翻訳し掲載するものである。 The Bridge published the Japanese translation of this original article on Geektime in English under the permission from Geektime.


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中国の携帯電話メーカー Huawei(華為)は、3週間でイスラエル・スタートアップを2社を買収することになりそうだ。Huawei は、その存在をシリコン・ワディ(イスラエル版シリコンバレーの呼称)を広げる中、イスラエルのデータベース・セキュリティおよびコンプライアンス・ソリューションを提供するスタートアップ HexaTier を買収すると報道されている。

イスラエルの経済専門紙 Calcalist の報道によれば、この買収は4,200万ドルに上ると見られる。同社は GreenSQL という社名だったが、2016年はじめに HexaTier に社名変更した。

買収の噂は、先週のロイターやイスラエル経済専門紙の Globes の報道に端を発する。HexaTier はデータベースセキュティ、ダイナミック・データ・マスキング、アクティビティ・モニタリング、扱いに注意を要するデータの発見に特化している。さらに言えば、同社のソフトウェアを使うことで、システムマネージャーは、IP アドレス、組織における上下関係、位置情報などの多くの条件をもとに、ルールに沿ったアクセス制限をかけることが可能になる。

HexaTier は、自らをクラウドデータベース・セキュティにおける、これからのリーダーになるとしてその名を売ってきたが、オンプレミス・ネットワークのサービスも提供してきた。同社のデータベース・セキュリティ・サービスは、Microsoft Windows SQL Azure、SQL Server、MySQL、PostgreSQL、Amazon RDS、Maria DB をサポートしている。

今回のイグジットは HexaTier がこれまでに調達してきた金額を考えると、比較的小規模と言える。同社は2009年から2014年にわたり、Magma Venture Partners、Rhodium、Texas Atlantic Capital、Jerusalem Venture Partners(JVP)から総額1,440万ドルを調達している。2014年4月に実施した700万ドルの調達ラウンドには、Gandyr や 2Bangels といった投資家が参加した。

今回の買収を実現した対談は、Huawei の CEO Ren Zhengfei(任正非)氏が2016年はじめにイスラエルを訪問した後に行われた。Huawei は2016年12月、イスラエルの Hod Hasharon 市に本拠を置く、スイッチ/ルーターメーカーの Toga Networks を買収している。この際の買収金額は1億ドルを上回り、Calcalist や Zirra の報道によれば、1.5億ドル程度に上ると見られている。

HexaTier は2009年、CEO の Amir Sadeh 氏、販売ディレクターの Hadar Eshel 氏、CTO の David Maman 氏によって設立された。現在、テルアビブ、ボストン、カリフォルニアに40人の従業員を擁している。

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