東京都が「Invest Tokyo セミナー 2017 Winter」を開催——小池知事が語った起業支援のための「FIRST戦略」とは【ゲスト寄稿】

by ゲストライター ゲストライター on 2017.1.26

本稿は、THE BRIDGE 英語版で翻訳・校正などを担当する Amanda Imasaka 氏の寄稿を翻訳したものです。オリジナルはこちら


Image credit: Amanda Imasaka

東京都は25日、日本貿易振興機構(以下、JETRO)本部で、小池百合子知事を迎え「Invest Tokyo セミナー 2017 Winter」を開催した。彼らのメッセージは非常に力強く、明確なものだった。「新しい東京を作り、海外企業や起業家(特に、IoT、人工知能、フィンテックなど、第4次産業革命を推進する業界)を魅了し、ビジネス界を牽引していこう」

小池知事が作り出した「都民ファースト」という言葉を掲げ、東京都は今後4年をかけて新たな東京を作ろうとしている。東京都の目標は、継続的に成長できる東京で誰もが穏やかに暮らせる多様性に富んだ都市をつくるというもので、同時に東京をスマートシティにするという意味を持ち合わせている。小池知事は、成長に向けた FIRST 戦略(金融=Finance、イノベーション=Innovation、Rise=強みを伸ばす、Success=成功、Technology=技術 の頭文字をとったもの)を披露しながら、東京の GDP 押し上げや海外観光客増加に向けた、多くの解決すべき挑戦を説明した。これは一年をかけて東京の金融業界を再活性する方法を議論し報告書にまとめる「国際金融都市・東京のあり方懇談会」の紹介だったわけだが、「活動を伴わない、議論だけに終わる会議はいらない」という知事の強い意志からも、彼女にはこれを実現させる準備が既にできているようだった。

ビジネス分野を牽引する上で、東京都は、東京をアジアのトップ金融都市にするという計画を持ち、海外の金融企業がこの計画の実現に寄与してくれると考えている。具体的に言えば、2017年から2020年の間に、海外の金融企業40社がこの計画に参画する見込みだ。現時点でこれらの企業が提供を計画しているサービスは、無料コンサルティング、アクセラレータプログラム、法律や規制に関する情報を提供する金融のワンストップ支援サービスなどで、来年4月までには英語のハンドブックも出版される予定。東京駅に直結したインターナショナルスクールの建設計画や、国家戦略特区で外国人医師による診察の規制緩和など、外国人ファミリーへの支援について、心からの「おもてなし」のスタイルで検討が重ねられてきた(東京駅のあるエリアは、金融人材のメインハブであるとともに、東京証券取引所や日本銀行のお膝元でもある。また、外国人医師はこれまで、出身国から来た患者の診察のみが許されてきた)。

Image credit: Amanda Imasaka

さまざまな特区で拠点を開設しようとする海外企業や起業家は、税金の免除、入国審査の迅速化、助成金や低金利のローンなど、さまざまな利点を生かすことができるようになった。さらに言えば、東京都は IoT や人工知能に関わる企業40社を魅了する上で、海外のハブ組織と関係を作り、海外企業と東京の企業の間でのマッチングサービスを加速させるため、世界主要都市にデスクを開設することを公約している。東京都はこれまでに、東京開業ワンストップセンター(TOSBEC)ビジネスコンシェルジュ東京(BDCT)東京圏雇用労働相談センター(TECC)を開設しており、これらの組織は共同で、東京で起業を目指すあらゆる人々に全面支援を提供する。

海外の企業や起業家の中でも、特にヘルスケア、ICT、環境分野を魅了すべき理由について、小池知事や東京都は多くの情報を紹介した。例えば、東京は都市人口で世界1位、森記念財団が実施した都市総合ランキングで3位になった。高齢者の増加でヘルスケア市場は世界3位の規模となり、2011年の東北大震災の結果、安全で安定的かつ効率的なエネルギーインフラの需要が求められ続けている。また何よりも、2020年の東京オリンピック・パラリンピックがもたらす影響により、日本の ICT 市場は2019年までに約1,300億ドルまで膨らむだろうと見積もられている。

経済産業大臣政務官の中川俊直氏と、JETRO 理事長の石毛博行氏は、東京都の計画への希望を込めて「東京を世界で最も起業しやすい都市にしよう」と述べ、このイベントを締めくくった。

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