シンガポール拠点のフリマアプリ「Carousell」、マレーシアの同業「Duriana」を買収——東南アジアのC2C市場寡占を強化

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Image Credit: Carousell
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シンガポールの P2P マーケットプレイス Carousell は、マレーシアのモバイルクラシファイド市場における最大手を目指す戦略の一環として、マレーシアを拠点にモバイルクラシファイド事業を行うスタートアップの Duriana を買収したことを本日(1月5日)発表した。

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買収後、Duriana のユーザは Carousell のプラットフォームへ移ることになり、より大きなグローバルコミュニティ内でこれまでのようにオンラインで商品を売買することができる。

Duriana 側の共同設立者らは同社を去るようだ。共同設立者で CEO を務める Saeed Gouda 氏は声明でこう語った。

また新たな冒険を追い求めるのが楽しみです。Duriana をこのステージまで持ってこれたことを私たちは誇りに思っています。

シリーズ B ラウンドで3,500万米ドルを調達してから6ヶ月足らずで、Carousell が買収を発表するのは9月の Watch Over Me 買収、10月の Caarly 買収に続き今回で3度目となった。

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この買収により、Carousell は Duriana がマレーシア市場に持つ60万ユーザを手に入れるチャンスを得たことはもちろんだが、それだけでなくフィリピン市場をも手中に収めることになるようだ。図らずも Duriana が同市場にも強固な基盤を持っているからだ。

Duriana

Carousell の共同設立者で CEO を務める Quek Siu Rui 氏は次のように説明している。

今回の買収によって、当社の国際的な成長は加速し、500万以上のリスティングを掲載するマレーシア最大のモバイルクラシファイドマーケットプレイスとして、その地位は強固なものになるでしょう。

フィリピン市場では、他のどの市場よりも早く50万リスティングに達しました。同市場での強固な成長を足場として、公式ローンチからわずか4ヶ月ほどで Carousell はフィリピンのモバイルクラシファイド業界におけるトップ企業へと押し上げられるでしょう。

2012年8月のローンチ以来、Carousell は7ヶ国19都市に拡大し、最近では香港、フィリピン、オーストラリアにも参入している。同社発表によると、2016年第4四半期でリスティング数は5,700万件以上、取引されたアイテム数は2,300万以上だという。

また、マレーシアでは2016年第4四半期でおよそ200万のアイテムが取引され、フィリピンでは2016年第4四半期の取引数は前期比で80%以上増加したと発表している。

【via e27】 @E27co

【原文】

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