〝クラウドでスパコン〟のXTREME DESIGN、フリービットインベストメント・千葉功太郎氏・真鍋康正氏からプレシリーズAで7,000万円を調達

Masaru IKEDA by Masaru IKEDA on 2017.1.31

パブリッククラウド上でスーパーコンピューターの構築運用制御を自動化するサービス「XTREME DNA」を開発する XTREME DESIGN(エクストリームデザイン)は31日、プレシリーズAラウンドで7,000万円を資金調達したことを明らかにした。このラウンドのリードインベスターはフリービットインベストメントで、コロプラの元取締役副社長で個人投資家の千葉功太郎氏、高松琴平電鉄の社長で個人投資家の真鍋康正氏が参加した。これは XTREME DESIGN にとって、昨年1月および3月に実施した創業メンバーおよびエンジェル投資家らからの3,000万円の調達に続くものだ。

エクストリームデザインは2015年2月に設立。昨年11月には、世界的なスパコンカンファレンスである「SuperComputing 2016」で、パブリッククラウド上に仮想スパコンを展開し、その運用監視、効果的なシステム利用のための動的構成変更コンサルティングを全て無人化するサービス「XTREME DNA」を発表している。

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2016年9月に開催された Tech in Asia Tokyo 2016 で、ピッチコンペティション「Arena」に登壇した XTREME DESIGN 代表取締役の柴田直樹氏
Image credit: Masaru Ikeda

代表取締役の柴田直樹氏によれば、XTREME DNA が提供する機能は IaaS(Infrastructure as a Service)として注目を集め、エンタープライズユーザからの引き合いが多く、「売れている(柴田氏)」とのこと。InfiniBand(サーバ/クラスタ間の高速バスアーキテクチャー)をサポートしている Micsoft Azure に対応しているほか、InfiniBand ではないものの、リーズナブルさと手軽さからスポットインスタンスを立てて AWS(Amazon Web Services)で利用されるケースも出てきているという(AWS の場合は、InfiniBand に代え 10Gbps イーサネットで相互接続された環境で実装)。

XTREME DNA が使えるクラウドに対してはニュートラルな立場を取っており、パブリッククラウドで最大限のパフォーマンスを引き出すノウハウは、長年にわたり柴田氏らがスパコン開発・運用に従事してきた経験の真骨頂と言える。

これまでバックエンドの技術に特化してきた XTREME DESIGN だが、ここへ来て「XTREME DNA 2.0」とも言うべき、新たなステージへと進もうとしている。それは、XTREME DNA に UI/UX の行き届いたビジュアライゼーションをつけてしまおうという試みだ。

ゲノム分析とか、シミュレーション解析とかの分野だけでなく、IoT や画像解析、フィンテックでの株価予想とかにも使ってもらえるよう展開していきたい。UI/UX をつけることで、幅広のお客さんに使ってもらいやすくすることが狙い。(柴田氏)

アメリカでは XTREME DNA の競合になりそうなサービスを提供するスタートアップが数社存在するらしいが、UI/UX でいいものを作って出せば勝てるというのが柴田氏の読みだ。世界市場の席巻を視野に、この新しい XTREME DNA は、3月10日からオースティンで開催される SXSW Trade Show でお披露目となる予定だ。

今回の出資受け入れに関連して、フリービットインベストメントの親会社であるフリービット(東証:3843)は IaaS を展開していることから、XTREME DESIGN との事業シナジーを想像しやすい。千葉氏や真鍋氏の参画は、XTREME DESIGN の事業を共につくっていきたい、という思いが念頭にあるようだ。千葉氏のこれまでの投資先の中にはビッグデータを扱うスタートアップもいるため、その分野でのシナジーも期待することができるだろう。

Masaru IKEDA

Masaru IKEDA

1973年大阪生まれ。インターネット黎明期から、シンクタンクの依頼を受けて、シリコンバレーやアジアでIT企業の調査を開始。各種システム構築、ニッポン放送のラジオ・ネット連動番組の技術アドバイザー、VCのデューデリジェンスに従事。SI、コンサルティング会社などを設立。Startup Digest(東京版)キュレータ。

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