保険とウェルネスのマーケットプレイス「CXA」、Facebook共同創業者Eduardo Saverin氏などからシリーズBラウンドで2,500万米ドルを調達

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Rosaline Koo氏
Photo credit: CXA.

Rosaline Koo 氏は CXA(ConneXionsAsia)できわめて大きな賭けをした。ヘルスケア製品のマーケットプレイスを立ち上げてすぐ、この会社はシンガポールで3番目に大きい国内保険ブローカーの Pan Group を買収した。Rosaline 氏はそれまで貯めていたお金すべてを投じて買収資金を調達し、この冒険をするために融資を引き出した。

それが今、実を結びつつある。

CXA は本日(2月8日)、2,500万米ドルのシリーズ B ラウンドを経て年商1億米ドルの企業になったと発表した。このラウンドを主導したのは、Facebook の共同設立者 Eduardo Saverin 氏の B Capital Group とシンガポール経済開発庁傘下のコーポレート投資部門 EDBI だ。世界的な生命再保険・健康再保険企業 RGA のほか、データ主導型の医療機器と疾病管理プログラムを提供する Philips Healthcare、既存投資家の NSI Venturesや Bioveda Capital も投資に参加した。

Rosaline 氏は今回調達した資金を活用し、CXA をシンガポールや香港だけでなく中国、インド、日本、韓国、台湾、インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイといった市場に進出させていくという。

CXA のサービスでは、従業員が自身に一番合った保険やウェルネス給付の組み合わせを選択できる。そのため、万人向けのほとんど利用しないような1,000米ドル保障の保険などに入らず、浮いたお金で自分に合ったサービス内容を決めることができる。CXA は保険会社からジム、ヨガスタジオまであらゆるプロバイダを自社のプラットフォームに集約している。

雇用主はこのサービスを使ってベンダーの取りまとめや保険請求のデジタル処理、支払いの管理ができる。CXA のビッグデータを使えば、自社のウェルネス・疾病マネジメントプログラムを医療効果や保険料の削減に直接つなぐこともできる。

当社では増加を続ける雇用主負担のヘルスケア費用を抑えるために、従業員の健康向上を目指し、エビデンスをベースとするウェルネスをビジネスシーンにもたらしたいと考えています。当社はただアドバイスをするだけでなく、実際にサービス提供プロバイダ、データアナリティクス、ツールを集約することで、企業にソリューションを提供しています。当社の目標は保険の焦点を治療から予防へとシフトし、自身の健康は自分で責任が持てるよう従業員に力を与えることです。(Rosaline 氏)

Rosaline 氏はこのセクターについて十分知識がある。スタートアップを始める前、彼女はアジア太平洋で最大の従業員給付ブローカーかつ HR 給付のコンサルタントである Mercer Marsh Benefits を率いて、従業員400名以上、14か国のオペレーションを統括していた。同社の事業規模は8倍増になった。

CXA には現在500社の企業顧客(うち45社はフォーチュン500企業)がいる。 通期の営業収益は1,000万米ドルに達した。

同社によるこの地域での事業拡大には、銀行や保険会社との販売取引も含まれている。こうした企業はプラットフォームを自社用に仕立て、個々の保険商品を抱き合わせ販売することができる。まだ最初の取引が始まったばかりだが、多くが現在進行中だ。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

【原文】

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