ライブ配信でクラウドファンディングに参加できる「FIRESIDE」、CAMPFIRE がβテストを開始

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プロジェクトオーナーが自身のPCでライブ配信

クラウドファンディングの始祖、kickstarter がライブストリーミングのこれまたスタートアップ「Huzza」を買収し、ライブ配信に乗り出したのをお伝えしたのはほんのつい先日のことだ。我先にという訳ではないが、早くも国内クラウドファンディングでもその流れを取り入れる動きが出てきた。

国内クラウドファンディングを提供する CAMPFIRE は2月15日、4月から開始予定のライブストリーミングサービス「FIRESIDE」のベータ版を提供開始すると発表した。FIRESIDE はクラウドファンディングのプロジェクトオーナーが自身でライブ配信を通じて支援を募ることができる。

プロジェクトオーナーは全て利用可能で利用料金は無料。現在はテスト配信ということでリアルタイムに配信されているものを視聴するのみだが、4月の本格サービス開始時にはファン限定公開や録画などの機能を追加するとしている。ソーシャル(現時点ではfacebookのみ)でのログインによりチャットも可能で、リアルタイムにプロジェクトオーナーとコミュニケーションを取ることができる。

同社に確認したところ、配信に必要な機材は現時点で PC のみでウェブから配信しているとのこと。ベータ期間は限られたプロジェクトオーナーのみの配信だが、正式なサービスイン時にはオーナーは自由に配信できるような環境を提供する予定という。なお、視聴はスマホでも PC でもウェブが見れればOKだ。(※久しぶりに Flash のプラグインを要求されたのは少々驚きだったが)

ライブ配信は30分単位での配信予定の模様

実際、本日13時からの配信をチェックしてみたところ、私の環境(Macbook / Chrome)では音が二重に聞こえるような現象はあるものの、ライブ配信を同時に閲覧しているユーザーは300人近くいて、チャットボックスにはプロジェクトの概要が書き起こしされるなど、見ていて飽きない内容になっていた。

ちょっと印象は違うが過去ヒットした番組「マネーの虎」のような印象もあった。ただ、あれと違うのはいかにも資金を持ってそうな虎ではなく「私自身」が支援者として参加できる点にある。

私が視聴したプロジェクトは「鹿児島の廃校に、家も作れる日本最大のファブラボ「ダイナミックラボ」を作る!」というもので、オーナーの Tender さんが身振り手振りを通じてこのプロジェクトの意義を語っていたのがよかった。プロジェクトそのものへの信頼感もさることながら、実際に実行する人の声や表情を通じて参加意識が湧いてくる。

これは無味乾燥なウェブページや作り込まれた動画紹介だけでは伝わらない部分だと思う。

プロジェクトページに掲載されている Tinder さん。ライブ配信とはやや印象が違う

ちなみに私は彼が配信してる部屋の様子から漂ってくる生活感というか、匂いみたいなものを感じることができて Tender さんをちょっと好きになってしまった。FIRESIDE 内で支援内容を確認してそのままプロジェクトページにジャンプできるので、本当に支援したい場合はすぐに参加が可能だ。

やはりチャットがキモだなと感じるサービスだったので録画が可能になってもやはりライブ配信が基本となるだろう。その場合の視聴者の導線設計や配信時間、フォーマットなどまだまだアイデアの余地があるだけに4月の正式サービスイン時の仕上がりが楽しみだ。

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