IBM Watson、起業家がクラウドファンディングから生産に至るサービスを支援するためにIndiegogoに参加

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IBM Watson ジェネラルマネージャー Harriet Green 氏や他社幹部らと共に話す Indiegogo 共同設立者 Slava Rubin氏(2017年2月16日、IBM Watsonドイツ・ミュンヘン IoT グローバル本社で開かれた記者会見にて)
Image Credit: Khari Johnson

IBM は Indiegogo に参加し、提携関係にある Arrow Electronics とともに急成長中のスタートアップとモノづくりのコミュニティを支援する。

この協力関係は、「Genius of Things Summit」にて、IBM Watsonのドイツ・ミュンヘン IoT グローバル本社の開設を祝うために集まった400社以上の IBM Watson のパートナーの前で木曜日(2月16日)に発表された。

Indiegogo の共同設立者で CBO(チーフ・ビジネス・オフィサー)の Slava Rubin 氏は VentureBeat とのインタビューで次のように語った。

私たちは、Indiegogo を資金調達プラットフォームから起業家が社会に羽ばたいていける機会とみています。あらゆる問題を自身たちだけで解決できませんので、適切なエリアに専門家を送り出すのが本当に楽しみです。

1年以上にわたって Indiegogo は、Arrow のようなパートナー企業と協力して大ヒット製品の製造をスケールしてきた。

同じような案件は、2015年にハードウェアアクセラレータの Wearable World でも実施されたが、Arrow の案件はこの規模では初めてのものだと Rubin 氏は話している。

これまで試みてきた中小の提携案件はたくさんありましたが、昨年に Arrow と始めた案件ほどの規模は初めてでした。

提携の一環として、このサービスに参加する全ての企業は、IBM Watson Bluemix のほか IoT 向けに用意された130を超える他の認知サービスのコレクションにアクセスできる。

IBM 広報担当の Dean Newuman 氏はこう話している。

提携側からみて、IBM の魅力は至るところにあります。Slava 氏から話があったように、ただの資金調達からインキュベート的なもの、起業家精神を加速させるものに変わるのです。

Bluemix はマシンラーニング用に使えるため、Arrow が協力しているような中小企業も自社製品に人工知能をさらに適用できる。Watson の認知サービスを活用すれば、リソースのほとんどない中小企業も一から立ち上げをする必要がないと Arrow の社長で CDO(チーフ・デジタル・オフィサー)の Matt Anderson 氏は話している。

そして現在、食品に顔認証を適用している企業があります。携帯電話を取り出して情報を入力することなくカロリーを計算できるカロリー計算用のスマートプレートです。このような企業が顔認証もしくは食料認証のソフトウェアを開発しようとするのは、同じことの繰り返しで無駄なことです。Watson の IoT を活用すれば、当社エンジニアは Watson でできることを知っていますので、これを文字通り顧客企業のソリューションに持ち込み、Watson を訓練し、稼働させることができます。(Anderson 氏)

Bluemix へのアクセスの他に、世界的な起業家プログラムへ参加し、Arrow から5万米ドルのリソースを供与される機会があるが、これは一定の基準を満たし、Arrow Certified として認められたキャンペーンで利用できる。 こうした企業は、クラウドファンディングキャンペーンをローンチする Arrow Certified 企業に投資される100万米ドルを獲得する資格も与えられる。現在のところ、4社がファンドから25万米ドルを獲得した。

その一例は Noria で、同社は窓に取りつける次世代エアコンのメーカーだが、2016年春に KickstarterIndiegogo の双方で360万米ドルを調達した。他にも FenSens という企業のナンバープレートに埋め込まれたセンサーは、車がバックするときに物体を検知する。また、Play Date は外出中でもペットと遊べるように、中にカメラが装着された遠隔操作のボールを開発している。

IBM Watson は、ミュンヘンにある IoT 本社のオープニングイベントの取材旅費を支払ってくれた。当社がお伝えしている内容は客観性が維持されている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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