福岡発、全国で温泉やスーパー銭湯が入り放題になる定額制サービス「baspo(バスポ)」が提携先20施設を達成

Masaru IKEDA by Masaru IKEDA on 2017.3.17

福岡市内に拠点を置く VELDOM は今週、定額で全国の温泉やスーパー銭湯が入り放題になるサービス「baspo(バスポ)」の提携先の入浴施設数が20施設を突破したことを明らかにした。コンテンツ制作の都合で現時点で掲載されていないものがあるものの、既に契約を完了しているものを含めると30施設以上に上るとしている。

VELDOM は福岡市を拠点とするホームページ制作会社だ。代表の山口圭太氏は、自身が無類の温泉好きだったことをきっかけに、昨年9月に baspo をβローンチした。山口氏によると、温泉やスーパー銭湯の需要は根強いものの、2008年くらいから全国的に施設数は減少傾向にあるのだとか。その一因は、施設のマーケティング活動がうまくいっていないからだと山口氏は見ている。施設が売上アップに注力する必要性もさることながら、まずは、ユーザの温泉やスーパー銭湯の利用頻度を上げることが繁盛につながるのではないかと考えた彼は、このコンセプトに同意してくれる施設を福岡から九州、そして全国へと増やしてきた。

baspo では、1ユーザが1ヶ月の間に同じ入浴施設に行けるのは3度または無制限(契約メニューによる。サービス開始当初は2度までだった)。施設にとって、新規顧客の開拓に役立つようにするための制限だ。20代や30代の男女による利用を想定しているが、現在は男性ユーザが女性ユーザを人数で若干上回っているとのこと。入浴施設のオーナーからは、施設で開催している不定期のイベント告知など、情報の発信に役立っているとの高評価を得ている。オーナーには、bespo 側からユーザの利用日時などの統計情報も還元されるため、施設の営業施策を練り上げる上でも重宝されているとのことだ。

山口氏が一つのベンチマークとしているのが、入浴施設ポータルである「@nifty 温泉」だ。東京・大阪・京都・箱根・富士山周辺などを中心に300軒ほどの施設が掲載されており、bespo でも提携施設をこのくらいにまでは増やしたいと意気込みを語る。今後はインバウンド系の旅行サイトとの連携や企業の福利厚生需要とのタイアップを模索し、ユーザ規模を10万人台にまで引き上げることが当面のマイルストーンだ。

入浴施設では(入浴料よりも)飲食やマッサージなどの付随サービスの方が利益率が高い。映画館が見放題になる MoviePass では、映画館でポップコーンの売上が著しく上がるなど、付随サービスへの好影響が確認されている。物販や併設サービスへのユーザ動線を作り、マネタイズに繋げられるようにしたいと思っている。(山口氏)

Dollar Shave ClubBirchbox など、サブスクリプションモデルのサービスは1〜2年前に一斉を風靡したかに見えたが、国内では「NEON(旧称:LIVE3S)」のような定額のクラブ行きたい放題サービスが新たに生まれている。サブスクリプションサービスは、実体験を伴うサービスや O2O との組み合わせられることで、消費者の潜在需要を掘り起こすことができる、可能性に満ちた領域に進化しつつあるのかもしれない。

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Masaru IKEDA

Masaru IKEDA

1973年大阪生まれ。インターネット黎明期から、シンクタンクの依頼を受けて、シリコンバレーやアジアでIT企業の調査を開始。各種システム構築、ニッポン放送のラジオ・ネット連動番組の技術アドバイザー、VCのデューデリジェンスに従事。SI、コンサルティング会社などを設立。Startup Digest(東京版)キュレータ。

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