Alibaba(阿里巴巴)お気に入りの倉庫ロボット製造企業Geek+、シリーズA+ラウンドで2,200万米ドルを資金調達

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Photo credit: Geek+

2013年以降ずっと中国は世界最大の産業用ロボット購入国であり、昨年にはロボットの稼働台数で日本を上回った。中国では、賃金の上昇を背景に、オートメーション化の流れが加速するばかりである。

しかし、ロボット工学に目を向けているのは、何も iPhone を製造する Foxconn(鴻海/富士康)などの製造企業だけではない。たとえば、オンラインショッピング企業もそうだ。

Alibaba(阿里巴巴)は、Amazon を真似て複数の国内配送会社と共同で運営する物流倉庫に多くのロボットを投入している。大量の商品を運搬するロボットを手に入れるために、Jack Ma 氏の e コマース巨大企業 Alibaba が同社 Cainiao(菜鳥)のスピンオフを通じて目を付けたのは Geek+ という地元のスタートアップだ。同社は下の映像のような商品を製造している。

Geek+ は2015年結成の小規模チームだ。China Money Network(中国金融投資網)の本日(原文掲載日:3月20日)の報道によると、同社は中国におけるロボット工学ブームの中で成長するために、シリーズ A+ラウンドで2,200万米ドルを調達したばかりだという。 同社の顧客の中で一番のビッグネームが Alibaba だ。

Geek+ の自動走行ポッドは、2012年に Amazon が7億7,500万米ドルで買収した米国のスタートアップ Kiva のものと似ている。Kiva は現在、Amazon Robotics という Jeff Bezos 氏が経営する会社の一部門となっている。

大きいタイプの Geek+ ボットは重さ1,000kg の荷物を運ぶことができ、小さいタイプだと100kg まで運ぶことができる。これらのボットは、様々な物を人間の作業員の元に運ぶことが必要とされる倉庫や工場用に設計されている。

Geek+ によると、すでに中国全土で300台以上のロボットが商業利用されているという。

直近の1,400万米ドルのラウンドをリードしたのは、シンガポールの国有政府系ファンド Temasek からのスピンオフである Vertex Ventures だ。 Volcanics Ventures(火山石資本)とBanyan Capital(高榕資本)もこのラウンドに参加した。

これまで中国のボットの約70%は海外企業が生産していた。その点から言えば、Geek+ は産業用ロボットの大手メーカーとして、米国、日本、ドイツに挑む中国の動きを後押ししている。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

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