女性向けウェアラブル「骨盤底筋体操デバイス」を開発するElvie、600万ドルを調達

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上:Elvieの開発するケーゲル体操トラッカーとアプリ

<ピックアップ>Femtech startup Elvie raises $6 million for its kegel tracker

骨盤底筋トレーニング、もしくはケーゲル体操とも呼ばれる運動は、出産によるダメージや加齢などによる尿漏れなどのトラブルを防ぐことを目的に骨盤底まわりの筋肉を鍛える運動のことだ。このケーゲル体操を楽しく管理できるようにするためのデバイスとアプリを開発するスタートアップElvieが、新たに600万ドルを調達した。

使い方はシンプルだ。ケーゲル体操の状況をトラッキングするデバイス(以下、トラッカー)を女性は膣内に挿入する。Bluetoothでトラッカーとスマホがつながり、トラッカーが捉えた骨盤底筋を締める強度と動きのデータに基づいて、アプリ(iOSとAndoroid)に体操の状況がリアルタイムで表示される。筋肉を締めるとアプリ上で宝石が上に持ち上がっていき、その力が強いほど宝石が上に上がっていくという、分りやすく楽しいデザインになっている。トラッカーとアプリのデザインはパステルカラーがベースで、やさしい雰囲気が出ている。

VentureBeatの報道によると、Elvieは医師や理学療法士、データサイエンティストと協力しながら、各ユーザーに最適化されたトレーニングを開発しているという。

トラッカーは200ドルで、ElvieのサイトやAmazonなどを通じて59のマーケットで現在販売中である。Elvieはロンドンに拠点を置き、現在は約20名の社員がいる。

女性向けのテクノロジー「フェムテック(femtech)」のマーケットは、英国や米国では拡大中だ。とはいえ、フェムテックの可能性に疑問をもつ声にもぶちあたると、Elvieのタニア・ボーラーCEOはVentureBeatの取材に対してコメントしている。「非常に多くの人から骨盤底の問題はあまりに”ニッチすぎる”と言われました。女性の半分が経験している問題を、なぜニッチと言えるのでしょうか?」と彼女はいう。

Elvieは2013年の創業以来、860万ドルを調達している。今回の資金調達ラウンドはOctopus Venturesが率いており、女性にフォーカスしたVCのAllBrightも参加している。これまで、Google Mapsのファウンダーであるラース・ラスムセン氏など複数のエンジェル投資家が出資している。

今回調達した資金は、米国、欧州、アジアなど新たに25の国に進出するために使われる予定だ。

via VentureBeat

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