アドバイス特化型ロボアドバイザー「VESTA」運営、ジェネシアV・アコードV・SMBC-VCからシードラウンドで7,500万円を調達

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Image credit: Good Moneyger

東京に拠点を置くフィンテック・スタートアップで、ユーザに金融教育や投資アドバイスを行うサービス「VESTA」を運営する Good Moneyger(グッドマネージャー)は21日、シードラウンドでジェネシアベンチャーズ、アコード・ベンチャーズ、SMBCベンチャーキャピタルから7,500万円を資金調達したことを明らかにした。

Good Moneyger は、 Lehman Brothers、投資銀行の Lazard、ヤマトキャピタルパートナーズ(現在の社名は YCP Holdings Limited)、ミクシィ子会社のコンフィアンザの代表取締役などを経験した清水俊博氏により設立。2015年の Incubate Camp 8th から輩出され、エンジェルラウンドで資金調達を実施している。今回のシードラウンド調達はそれに続くものだ。VESTA は2016年2月にサービスをローンチした。

一般的なロボアドバイザーのサービスでは、アドバイスのみならず、資金運用までをあわせて依頼する必要が多いのに対し、VESTA ではユーザが持つ投資口座を VESTA のアカウントと結びつけることで、ユーザに対し投資アドバイスを提供するしくみをとっている。VESTA は独立系のフィナンシャルアドバイザーとしての立場で証券会社と業務委託契約を締結、取引の成立に対して証券会社から手数料をもらう。現在のところは、楽天証券の投資口座との間で利用が可能だ。

清水氏は、VESTA の今後の戦略を次のように語っている。

清水俊博氏

投資銘柄の選定とかよりも、むしろ、金融や投資に対する教育ツールにしていきたい。オンラインの金融トレーナー、いわば、金融版のライザップだ。将来的にはカードゲームなどゲーミフィケーションの要素を取り入れ、そこから、アセットアロケーションに反映するような機能も実装していきたい。(中略)

日本人はリスクを低いのを好む一方、(投機的な性格が強い)FX の取扱高は世界一であるなど、求めるリターンとの間でバランスにゆがみがある。投資会社の選定がよくわからないとか、損をしたとかで離脱していくユーザも多い。変な運用の仕方で損する機会を減らすことで、ユーザが継続的に投資を続けてくれるようになり、証券会社にとっても VESTA にとっても利益確保につながる。

楽天証券では、日本で購入できる投資信託約5,000銘柄のうち、3,000〜4,000程度の銘柄が販売されている。楽天証券の口座所有者がこれらの投資信託を売買することで、VESTA はユーザがどのような性格の投資信託を購入したかを捕捉し、アドバイスとは異なる取引をしている旨を通知したり、フォローアップしたりする。

本日正午からの THE BRIDGE Lab. のピッチセッションでは、清水氏によるピッチをお届けできる予定なので、あわせてご期待いただきたい。

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