ユニークなビジネス向けイベントスペースを提供するPeerspace、Foundation Capitalらから1100万ドルを調達ーー三井不動産も出資

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Above: Peerspaceを使ったネットワーキングディナーの様子/Image Credit: Peerspace

ビジネスミーティングから料理教室や映画セットにいたるまで、場所を見つけて借りることができる個人間取引のオンラインマーケットプレース「Peerspace」は、1100万ドルの資金調達を実施したと発表した。このシェアリングエコノミー業界のルーキーは、十分に活用されていない空間や見つけにくい場所の有効活用を提案する。

PeerspaceはウェブサイトやiOSアプリを通じて、放棄された駅、他に類のないフォトスタジオ、隠れ家的屋上テラスなどの場所へのアクセスをユーザーに提供する。VentureBeatの取材に対し、Peerspace創設者兼CEOのRonyChammas氏は「個々のユーザーのニーズに最適な空間を提供するための洗練されたレコメンドエンジンを構築しました。たとえばプロダクトチームがオフサイトの戦略ミーティングを開催する場合に最適な場所の情報を提供するようなことができるんです」。

Peerspaceはサンフランシスコ、ロサンゼルス、ニューヨークで運営されており、近々シアトル、オースティン、シカゴでもサービス開始する。Peerspaceは場所を提供する人から15%、場所を借りる顧客から5%の手数料を徴収する。この料金には、24時間365日のカスタマーサポート、ケータリングなどの追加サービスのための事業者ネットワークへのアクセス、および1,000万ドルの保険賠償金が含まれる。

Chammas氏は、約10万件の予約照会が既にPeerspaceを通じて実施されていると語る。

「Linkedinによる在宅勤務場提供、Google、Deloitte、Facebook、BuzzFeedのイベント開催から花嫁付添人によるカスタムオーダーのブライダル、またはBBCのニュース速報の収録等、何千もの異なる方法でスペースが使われています」。

彼らはまたこの状況をハッシュタグ #MadeinPeerspace を通じて人々に事例紹介している。

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Above: Peerspaceを使ったオフサイト・ミーティングの様子/Image Credit: Peerspace

同社は不動産やホスピタリティ業界に進出して間もない。この分野の最大手は家屋やアパートを貸し借りするためのAirbnbと、共同作業スペースのカッコいいコミュニティを提供するWeWorkがある。注目に値する新参の1つは、カスタマイズ可能な本社機能を提供するKnotelだ。

Peerspaceは、ロケーション・スカウトやイベントプランナーのような仲介者の必要性をなくしたいと考えている。Chammas氏はこう語る。

「ホテルやタクシーに代わってAirbnbやUberを利用しているビジネス旅行者が増えています。同じように、企業会議やイベントの分野でも変化が起こると考えています。人々は、ホテルの大宴会場みたいな場所をPeerspaceのような独特なものに置き換えようとしているんです」。

Peerspaceはホテルチェーンや伝統的なイベント会場を競合他社とみなしている。

今回の調達ラウンドはFoundation Capitalがリードで、Carthona Capital、Red Bridge Partners、日本の不動産開発会社である三井不動産が参加している。Peerspaceはアジアへの拡大計画については言及しなかったが、Chammas氏は同社には新たな都市への拡大計画があると話す。

Peerspaceは今回の資金でプロダクト開発を推進し、既存市場での存在感を深める。Peerspaceは2014年に設立され、合計1800万ドルを調達し、現在はサンフランシスコ本社、ニューヨークとロサンゼルスのオフィスに37人の従業員を擁している。

【原文】

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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