韓国Naver、トヨタプリウスのカスタマイズ版で自動運転車業界に衝撃参入

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本稿は、Geektime 英語版に掲載された記事を、Geektime の了解を得て日本語に翻訳し掲載するものである。 The Bridge published the Japanese translation of this original article on Geektime in English under the permission from Geektime.


Naver が開発した自動運転トヨタプリウス
Image credit: Naver

韓国のウェブポータル企業 Naver は月曜(2月20日)、同国国土交通部から、トヨタプリウスのカスタマイズ版を試験走行できるライセンスを獲得したと発表した。

国土交通部の広報担当者は次のようにコメントしている。

自動運転技術の開発を加速させるべく、本国の優れた IT 技術が自動運転車業界に導入されることを願っています。

これに先立ち先月(1月)、Naver は自動運転車の許可を申請中であるという発表を行っていた。同社は、自動運転車の分野に4億2,500万米ドル(5,000億韓国ウォン)を投資していくと述べている。

2020年までに韓国政府は、レベル3の自動運転車を実現したいと考えている。すなわち安全に関するすべての機能をコントロールし、公道を走行可能となるレベルのものだ。一方で韓国政府は、テスト対象となる道路を徐々に拡充している。今回の試みは Naver と Naver Labs による初の公開試験となる。Hyundai と Kia ブランドが関与しない実験としても最初のものだ。韓国の IT 企業としても初となる。

Naver の役員である Cheong Ji-hoon(청기훈)氏は先月(1月)、韓国の報道機関 Yonhap にこのように語っている

当社の開発した車はレベル3の段階にあり、運転中にドライバーが目を閉じることができるレベル4の目前です。

声明と前後して韓国国土交通部は、同社の自動運転車の試験結果を確認するため、華城(ファソン)にある Hyundai のナムヤン研究所(남양연구소)に視察団を派遣した。

同部によると自動運転車は、VR、人工知能、スマートシティなどと並んで、国家レベルの9大重点技術の一つに位置付けられている。韓国で3番目の大都市である大邱(テグ)をハイテク・ハブに変貌させる上で、これまでは Samsung が重要な役割を担ってきた。

自動運転コンセプトカー「IONIQ」

ダントツで1位を走る Samsung に比べ、Naver は韓国で最も有名な IT 企業というわけではない。Samsung は独自の車両こそ開発していないものの、さまざまな投資や買収によって、確実にこの領域に歩を進めてきている。

モバイル企業大手の Naver は近々 Harman の買収を完了する予定だ。また、自動運転車で汎用的に用いられる物体検知への「新しいアプローチ」を構築する TetraVue のようなスタートアップへの投資も行っている。

同社はまた NVIDIA と共同で SoundHound のバーチャルアシスタント技術にも投資している。

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