Didi(滴滴出行)のライバルUCAR(神州優車)が10億米ドルの資金調達を発表、さらなる配車サービス戦争に関する憶測を呼ぶ

by TechNode TechNode on 2017.3.15

Image credit: UCAR(神州優車)

Didi Chuxing(滴滴出行)と Uber China(優歩)との間の停戦によって、一見すると、中国配車巨大企業 Didi が収益性の高い中国市場を独占するかたちとなった。しかし、生き残った地元の配車企業にとっても新たなチャンスが生まれている。おそらく、一つの企業が中国市場全体を丸ごと飲み込むことはできないのだろう。そして、Didi もその例外ではないのだ。

中国におけるDidiの強力なライバル企業 UCAR(神州優車)は今週(3月第1週)、中国の銀行間ネットワーク UnionPay(銀聯)を含む4社の投資家から46億人民元を新たに調達したことを発表した。同社はこれまでに Warburg Pincus  や Jack Ma(馬雲)氏などの有名投資家からも投資を受けている。

自家用車やドライバーのクラウドソーシングを利用する Didi とは異なり、UCAR は自社で車とライセンスを持ったドライバーを揃えてサービスを提供している。UCAR はこうしたドライバーを用意することで、潜在的に利益率を上げ、さらに、ドライバーの法的な立場に関する政府の疑問を回避することができる。

現在同社が運営する事業は4つで、香港市場で上場もしているレンタカー部門「Car. Inc(神州祖賃)」、ハイヤーサービス「Shenzhou Zhuanche(神州専車)」、オンライン自動車マーケットプレイス、自動車ローンサービスがある。 会長の Lu Zhengyao(陸正耀)氏は、今年すべての事業で利益が出ることを前提に新たな分野の開拓を検討していることを明かし、さらに自動車製造も選択肢の一つであると述べた。

今回発表された資金調達額は、昨年10月に発表された第三者割当増資で得た100億人民元の半分にも満たない。

しかし、会長の Lu 氏は地元メディア(中国語)に対し、資金調達は今後も続ける予定で、調達額は総額で約70億人民元(約10.2億米ドル)に達する見込みだと語った。彼はさらに、調達した資金はマーケティング、採用、オフラインのサービスチャネル確立、車の調達に使用するとした。

多くのテック系中国スタートアップと同様に、UCAR は国内の店頭(OTC)市場に上場している。昨年9月に配車サービス企業としては初めての上場を果たし、現在の市場価値は409億3,000億人民元にもおよぶ。Didi はまだ IPO の準備を行っている段階で、具体的なスケジュールは発表されていない。

熾烈な競争や政府からの締め付けがあるにもかかわらず、地元企業はなんとかして配車サービス市場へ入り込もうとしている。 LeEco (楽視)が支援する Yidao(易到)も、Uber の撤退によって生まれた隙間を狙っている。

既存のプレーヤーに加えて、この業界に新たに参入する企業もまだまだ多い。中国トップの O2O 企業 Meituan(美団)は、食品配達やチケット予約などの既存のサービスを補完する目的で、配車機能をアプリに追加した。さらに、中国の自動車メーカー Geely(吉利汽車)は、配車サービス Caocao Zhuanche(曹操専車)を展開する都市を広げている。

Didi(滴滴)とKuadi(快的)が合併したときも、そして Didi が Uber を買収したときも、中国の配車サービス業界における戦いは終結を迎えようとしている、と多くの人が思った。現在の状況からもわかるように、市場は成熟した状態にあるが、戦争はまだ終わってないようだ。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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