AIビジネスマッチングアプリ「yenta(イェンタ)」がバージョン2.0をリリース——オープンイノベーション活用を追い風に、有料メニューを提供開始

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アトラエ(東証:6194)は8日、同社が開発・提供する、人工知能によるビジネスマッチングアプリ「yenta(イェンタ)」のバージョン2.0を公開し、他ユーザへのレコメンド表示回数を5倍に増強できる「ブースト機能」と、毎日レコメンドされる人を年齢・職種・エリア・人気度などで絞り込める「フィルタ機能」を有料メニューで提供開始した。yenta は、iOS アプリウェブ版(β版)で利用可能。

yenta は、毎日正午にビックデータ解析を元にした「10人のビジネスパーソンのプロフィール」が届き、「興味がある」と選択した人同士がマッチングできるサービスだ。マッチングが成立した相手とは、アプリ上でメッセージをやり取りすることができ、ランチタイムなどの時間を調整し、直接、情報交換などの交流ができる。

2016年1月にローンチした yenta は、2016年9月の段階でマッチング成立総数が20万件に達していることを明らかにしていたが、ローンチから1年以上経過した現在、マッチング成立総数は40万件を超えている。同社は yenta のユーザ数を公開していないが、マッチング件数の推移で見る限り、著しい増加傾向にあるというわけではないようだ。ただ、マッチング件数だけで評価できるサービスでもないので、yenta を使うユーザの裾野がどこまで広がるかが肝だろう。このところのオープンイノベーション・ブームも追い風となっているようで、スタートアップのみならず、スタートアップとの連携を図りたい大企業の担当者による利用も目立つという。

アメリカでは、ビジネス版 Tinder とも言えるこの種のマッチングアプリが非常に数多くあるが、一方で、日本では決して競争の激しい分野とは言えない。LinkedIn が日本で大成しなかったように、日本のビジネスネットワーキングは、何かしら他の国とは違った進化を遂げるのかもしれない。異業種交流という名目で成立していた企業の垣根を超えたネットワーキングが、ここへ来て、オープンイノベーションが後押ししているのも面白い兆しである。

yenta の有料メニューには、月額1,000円の Active プランと、月額5,000円 の Professional プランが用意されており、Active プランではブースト機能、Professional プランではブースト機能とフィルタ機能の両方が使える。両プランとも7日間の無料トライアルが提供されている。

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