Google系列のライフサイエンス事業「Verily」が医療研究向けのコンセプトスマートウォッチを公開

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Above: Verily’s Study Watch./Image Credit: Verily

Googleの親会社Alphabetの子会社で生ライフサイエンス事業を運営するVerilyは最新のスマートウォッチに関するプロジェクトを発表した。本デバイスはセンサーや常時接続ディスプレイを搭載し、さらに長寿命の電池を使用している。これは一般向けに開発されたものではない。

Verily社の技術開発リーダーDavid He氏やプロダクトマネージャーTusharParlikar氏、 テクニカルプログラムマネージャーHarry Xiao氏はブログ記事で次のように述べている

「市場には数多くのウェアラブルデバイスが存在しますが、それでもカバーしきれていない具体的なニーズは存在します。臨床や観察研究から得たビックデータを測定可能にして蓄積するデバイスは今までありませんでした」。

Googleのライフサイエンス部門として知られていたVerilyは、今年始めにシンガポールの投資会社Temasekから8億ドルの資金を調達している。同社が過去に携わってきたプロジェクトにはスマートコンタクトレンズなどがあるが、開発研究はGlaxoSmithKline社、Sanofi社、米国国立衛生研究所(NIH)などの提携企業や団体と共に取り組んできたケースが多い。

今回リリースされたスマートウォッチは、これらのパートナーもそれぞれの目的のため利用する。オランダのRadboud大学メディカルセンターやRadboud大学、ParkinsonNetはPersonalized Parkinson’s Projectに、Duke大学とStanford大学医学部は長期的な広範に渡る発病ベースライン研究にこれを使うとしている。

Googleは2014年にAndroid Wearを出した後、2017年2月にはバージョン2.0を発表してLG WatchStyleやWatch Sportなどの互換デバイスを売り出した。

この研究用時計は常に時間がわかるようになっており、時には研究指示も表示する。常時接続ディスプレイは特に新しいものではなく、2014年発売のLG G WatchやSamsungの新製品Gear S3にも搭載されている。しかし第1世代と第2世代のApple Watchデバイスにはない。

臨床や観察研究から得られたデータは暗号化されてVerilyのサーバーに送られるとHe氏やParlikar氏、Xiao氏は述べている。

同社の広報担当者からの説明によると、このウォッチデバイスはリアルタイムOSと呼ばれるオペレーションシステムで動き、モバイルデバイスのVerily Study Hubと接続してデータをアップロードする仕組みになっているとのことだ。

【原文】

【via VentureBeat】 @VentureBeat

 

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