折りたたみ式自撮りドローンの「Hover Camera」、UXをアップデートし世界30カ国のApple Storeで500米ドルで発売へ

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中国の自律飛行型カメラ搭載ドローンを製造する Zero Zero Robotics が、同社の主力商品である Hover Camera Passport の販売を Apple.com および Apple Store 限定で開始したと発表した。

同社が TechNode(動点科技)に伝えたところによると、アメリカ、カナダ、中国、香港、イギリスの5つの国と地域の Apple Store で本日(原文掲載日:4月13日)デバイスが発売される。また、来月には他のいくつかの国でも販売予定だという。

Zero Zero Robotics はまた、主力製品である携帯しやすいサイズの飛行型カメラ Passport 1台、および必需品であるバッテリー2個、充電器1個、アダプタ、持ち運びに便利なバッグを含む Apple 限定セットを割引価格(499.95米ドル)で提供する。

ユーザが近距離から写真や動画を撮影できる AI 対応のカメラ搭載ドローンは、昨年10月にローンチされた Passport の他にも多数ある。今回 Apple と新たに提携を結んだ Zero Zero Robotics は、iMovie や Final Cut Pro X といった Apple の動画機能とうまく統合させ、また Apple デバイスから共有や編集をしやすくするために製品上の更新をいくつか行った。さらに、自動メディア編集機能に対応する新しいユーザインターフェイスが Passport とコンパニオンアプリに組み込まれた。

昨年はドローンの流行に乗り、ポータブル飛行型カメラを扱うスタートアップが勢いをつけている。SnapLilyStaaker といった同様の企業の多くは大きな注目を集め、先行予約数を増やした。しかし、それで成功が保証されるわけではない。先行予約で3,400万米ドルもの売上を記録した自律型カメラ搭載ドローン Lily は今年1月に事業を停止している。Hover Camera は出荷を実現させた初の製品の1つだ。

現在、海外市場における Hover Camera の流通経路は限定されており、公式ウェブサイト経由の出荷先もアメリカ国内に限定されている。Apple と新たに提携を結んだことで今後はグローバル市場への進出も大幅に強化されるだろう。

さらに重要なことに、今回の提携は明らかに相手の顧客の取り込みにもつながる。Apple ユーザの大半は、同スタートアップの製品を使った撮影の管理や映像の編集に Apple デバイスを使用するであろう Hover Camera の潜在的購入者である。実際、1年前に実現したAppleと別の中国のドローンメーカー DJI(大疆)との提携についても、同様の理屈が当てはまる。

Zero Zero Robotics の設立者兼 CEO である MQ Wang(王孟秋)氏は、次のように語っている。

毎日の生活に影響を与える革新的なテクノロジーに期待をふくらませる消費者に、自律飛行型撮影という技術を届けられることに私たちは心から喜びを感じております。私たちはさらに多くのお客様に、Hover Camera Passport でのみ実現可能な息をのむような視点から、非常に簡単な方法で思い出をとらえて残してほしいと考えています。

Zero Zero Robotics は、Twitter の元ソフトウェアエンジニアでありスタンフォード大学で博士号を取得しているMQ Wang 氏、および同じくスタンフォード大学で博士号を取得している Tony Zhang(張通)氏によって、2014年に共同設立された。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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