2016年売上は21億円に成長ーークラウドソーシングの「次」を手がけるランサーズ、新成長戦略でスキルシェア事業「pook」等を発表

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クラウドソーシング・プラットフォームのランサーズは4月19日、都内で成長戦略発表会を開催し、同社独自のテクノロジーを核とする「Open Talent Platform」構想の始動や、スキルシェア事業「pook」および100%出資子会社となる「QUANT株式会社」の設立を発表した。また、今回の発表に合わせて同社は新たなビジョンと共に新コーポレートロゴも披露している。

発表会冒頭、同社代表取締役の秋好陽介氏はこれまで明かしてこなかった同社の成長を示す数値として2016年の売上が21億円に到達していることを公表し、同社がこれから取り組む新事業について発表した。

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「ランサーズの売上は2013年に3億円だったものが2016年21億円になった。これは本邦初公開。8年前(のサービス開始時)には想像もできなかった」。

そしてこのタイミングで同社はこれまでの「時間と場所にとらわれない新しい働き方をつくる」というビジョンを「テクノロジーで誰もが自分らしく働ける社会をつくるというもの」に変更。秋好氏はフリーランスが自由に働ける環境を提供することに手応えを感じつつ「自由だけではダメ。しっかりと責任を持って働ける社会をつくる」と「次」のクラウドソーシング・モデルを作りたいと3つの新戦略を発表した。

一つ目は高い技術を持った人材に発注できる「LANCERS TOP」。これまでのLancersは数千万円レベルで稼げる人もそうでない人も混在していた。昨年に実施した品質向上委員会でも課題として挙がっており、お金払ってもいいのでトップ向け案件だけを扱う場所を作って欲しいという声もあったそうだ。これに対してトップ10%だけに発注できるサービスを提供する。今日から正式に登録開始。

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二つ目は総合型のスキルシェアリングサービス「pook」。秋好氏が2008年にサービスをリリースした際にやりたかったのが、個人が個人に対して自分のバリューを提供できるサービスだったそうだ。例えば買い物の手伝いや家具の組み立てといった誰にでもできる作業をマッチングしてくれる。見知らぬ人を出会わせることになるので審査は厳選して本人確認やスキルなども定量的にチェックする。こちらも今日から事前登録を開始している。

三つ目が企業のデジタルマーケティング事業Quantが好調のため、これをさらに推進する戦略子会社を設立することになった。

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この三つを支えるためにランサーズでは「LANCERS SMART DATA TECHNOLOGY」というオリジナルエンジンを持つとしている。これは個人のスキルと仕事をAI(人工知能)の力でマッチングさせるランサーズの新たな独自エンジンで、4月から京都大学と産学協同研究を開始し、個人の働き方についてのデータを解析して仕事とのマッチング精度向上を目指す。

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