Marble、フード宅配自動運転ロボットをYelpと共同開発

by Paul Sawers Paul Sawers on 2017.4.21

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(上)Marble
Image Credit: Marble

設立間もないロボット関連スタートアップの Marble は、一般向けサービスとしては同社初となるパートナーシップを発表した。地上走行型のドローンを使い、お腹を空かせたサンフランシスコの人々に料理を配送する計画だ。

サンフランシスコに本拠地を置く Marble は、これまでかなりの間ひそかな噂の的になっていた。眼光鋭いテクニカルライターが先月、ついに Marble と Yelp Eat24の両ブランドを冠したロボットを街頭で見つけた。宣材写真の撮影中だったと見られる。

こうした経緯を経て、Marble は本日(4月12日)、オンラインでの Yelp のフード宅配サービスとの連携を正式に開始した。

Yelp Eat24は、Yelp が2015年に Eat24を1億3,400万米ドルで買収して誕生した。同社のユーザの一部は将来的に Marble の小さなロボットでフードの宅配を受けることができるようになる。

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(上)Marble & Yelp Eat24

Marble の発表によると、Yelp との提携の他にも Eclipse がリードした昨年4月のシードラウンドで、Maven Ventures、Amplify Partners、Lemnos Labs などから計400万米ドルを調達している。

サービスの仕組み

両社の試験的なサービスには少数のレストランが参加している。ロボット内の荷物スペースにレストランや軽食店のスタッフが料理をセットすると、ロックを解除するためのアクセスコードがユーザに送られる。

このサービスは消費者までの最後の区間を担当するいわゆる「ラストマイル」配送サービスとなる。開始当初はサンフランシスコのミッション地区とポトレロ・ヒル地区などで小規模な展開を予定している。初期の時点ではハイブリッドな自動運転となる点が興味深い。スタッフが同行し、ロボットの置かれる状況によっては物理的に手助けする。

Marble の共同設立者である Jason Calaiaro 氏、Matt Delaney 氏、Kevin Peterson 氏の3名は、カーネギーメロン大学のロボット工学研究所で出会い、米国防高等研究計画局主催のロボットカーレース「DARPA グランド・チャレンジ」と「DARPA アーバン・チャレンジ」出場のため、オリジナルの自動運転車の開発に取り組んだ。また、Google のルナ・エックスプライズと NASA のレゴリス発掘チャレンジに向けて、自律制御ロボットのプロジェクトに数多く取り組んできた。彼らは2015年に再会し、Marble が設立された。

CEO の Delaney 氏は次のように話す。

Marble のビジョンは、便利なロボットを作り、都市近郊に住むあらゆる人々の生活を改善することです。必要なものや欲しいものを都市内で購入できるよう、効率的で信頼性が高く、しかも安価に調達できる方法を開発しています。また、都市の渋滞や二酸化炭素排出量を軽減することも目標の一つです。私たちのシステムによって地域コマースが活気づき、また、必要な時に必要なだけ購入できるオンデマンドサービスを誰もが利用できるようになります。

Marble 以外にもこういった事業を展開する会社はある。Skype の設立者がエストニアを拠点として立ち上げた Starship Technologies というスタートアップは、2015年後半より米国とヨーロッパの都市でロボットのテストを続けている。昨年12月にはヨーロッパのフードデリバリー大手 Just Eat が、ロンドンで Starship Technologies のロボットを使った「世界初」のドローン配達を実施したと発表した。数週間前、Domino’s はヨーロッパのいくつかの都市でピザの配送について同様の試験的なサービスを発表している。

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(上)Starship & Domino’s

ロボットの採用はフード宅配分野に留まらない。注文から調理、配送までを人間が関与せずに行う日も近いだろう。Domino’s はすでに Facebook メッセンジャーのボットでピザの注文を受け付けている。マウンテンビューにある Zume Pizza は、生地にソースを塗るロボットや、ピザをオーブンに入れるロボットを活用して厨房を運営している

Marble のロボットの基本原理は、Starship Technologies に似た技術、さらに言うなら自動運転車の技術だ。最適な移動経路をリアルタイムで導き出し、内蔵センサーとカメラからの情報を元に混雑した歩道でも走行することができる。スポークスマンによると、Marble はサンフランシスコの「大半の」歩道を来年中にデータ化し、ロボットによるフード宅配を強化したいとしている。

ただし、こういった試みはまだ非常に初期の段階にあり、完全な自動配送が実現するまでには多くのハードルがある。荷物スペースはロックされているため第三者が食べ物を盗むようなことはないが、配送経路上で何らかの要因で移動が妨げられるようなことは起こり得る。例えば誰かがいたずらでブルーシートをかぶせ、ロボットの視界を奪ってしまうことはないだろうか?カメラやセンサーに泥を塗りつけるようなことは防げるのか?初期の段階で Marble のロボットにスタッフが同行するのはこういった懸念が拭いきれないためである。近い将来、ロボットが完全に自律的に行動するような状況を思い描くのは難しい。

Eclipse のジェネラルパートナーである Greg Reichow 氏は次のように述べている。

オンデマンドおよび e コマース市場は急速な成長を見せており、ラストマイルの配送に取り組むことは非常に重要です。自動車によるこれまでの宅配では、3,000ポンドものガソリンを使うほか、交通渋滞が発生し、将来の需要に対応できません。私たちが Marble に投資したのは、彼らが革新的な技術と優れたチームを持っているからです。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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