中国のO2O大手Meituan(美団)が民泊ビジネスに参入、モバイルアプリ「Zhenguo Homestay(榛果民宿)」をローンチ

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中国のO2O大手 Meituan(美団)は昨日(4月12日)、民泊事業となる Zhenguo Homestay(榛果民宿)のローンチを発表した。同社が手がけるO2Oビジネス領域はさらに広がりを見せることとなった。現地メディアが報じた

このホームステイサービスでは、中国の大都市や人気観光地にある物件のリストをアプリで閲覧できる。今年末までに掲載件数を15万件まで増やす計画だ。

サービスの代表を務める Feng Weihe(馮威赫)氏によると、Zhenguo Homestay は空き部屋を貸し出せることから個人の大家の人気を集めているという。信頼性の問題があるため、ほとんどは個室単位ではなくマンションの一室を丸ごと貸し出していると Feng 氏は加えた。

O2O大手の Meituan はこのホームステイサービスに事業を拡大する以前にも、今年2月に配車サービスをアプリ内で提供し、配車大手のDidiに勝負を仕掛けている。

短期ホームレンタル市場では、すでに先駆者である AirbnbXiaozhu(小猪)Tujia(途家)がしのぎを削ってきた。新入りとなる Meituan は運営や物件集めといった面でさらに厳しい競争にさらされている。

一方、まだ若い市場を開拓できる大きなチャンスが Meituan には残されている。同社の進出は、中国のユーザの間でホームステイの文化が根付き始めた時期とちょうど重なっており、良いタイミングであった。

また、新たな事業領域への進出は、フードデリバリーやチケットおよびホテルの予約まで何でもこなす同プラットフォームにさらなる顧客を呼び込むことにつながる。このような多機能性が多くのユーザを取り込むのに一役買っているという。

現在、PEファンドやベンチャーキャピタルは中国の O2O 企業らに対する投資を積極的には行っていない。各社が成功の見込みのあるビジネスモデルを示せていないためだ。Meituan も例外ではない。

Meituan はこれまでグループ購入やフードデリバリー、ホテル予約などコアビジネスの転換を何度も試みては失敗してきた。収益性が疑問視されることから今年に入って評価額は3分の1ほど下落し、125億米ドルとなった。同社はホームステイサービスによって、不振が続くビジネスが勢いを盛り返すよう期待しているようだ。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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