中国のニュースアグリゲーションアプリ「Toutiao(今日頭条)」がシリーズDラウンドで10億米ドルを調達、目指すは次なるBAT

by TechNode TechNode on 2017.4.12

Image credit: Toutiao(今日頭条)

中国のニュースアプリ Toutiao(今日頭条)が2016年末、シリーズ D ラウンドで、以前も投資に参加した Sequoia Capital や中国建設銀行の投資部門である CCB International(建設国際)などの投資家から10億米ドルを調達していたことを現地メディアが報じた。

Toutiao は Flipboard のようなニュースアグリゲータアプリで、2012年の設立から急速な成長を遂げている。今回のラウンドで同社の評価額は、2年以上前にシリーズ C ラウンドで1億米ドル調達した時の評価額5億米ドルから20倍以上に上昇し、なんと110億米ドルという途方もない額になった。

さらに興味深いのは、この資金調達の背後には Toutiao でシニアバイスプレジデントを務める Liu Zhen(柳甄)氏がいたという点だ。Liu Zhen 氏は Didi Chuxing(滴滴出行)の社長 Liu Qing(柳青)氏のいとこで、かつて Uber China(優歩)でシニアバイスプレジデントとして企業戦略を監督していた。Didi とUber China の合併後となる2016年10月、彼女は Toutiao に加わった。

また、中国で有名なテック専門ブロガーの Lei Jianping(雷建平)氏が明かしたところ(編注:本稿掲出段階でアクセス不可)によると、Qihoo 360(奇虎 360)でCEOを務める Zhou Hongyi(周鴻禕)氏と Sina が今回のラウンドでイグジットした。Sina(新浪)は他の投資家に株式を売却した。その理由は Toutiao との競争激化だ。とはいえ、この投資によって Sina が儲けたことは疑いようがない。Sina が Toutiao に投資したシリーズCラウンドでは、その評価額はほんの5億米ドルだったのだ。Zhou Hongyi 氏は、Qihoo の株式非公開化計画に利用する資金を調達するために Toutiao 株の売却を行った。

事情に詳しい者からの情報として、Lei 氏は、新たに調達した資金は質の高いコンテンツの生成をサポートするために利用される予定だという。同社は、2017年に動画ビジネスとQ&Aサービスへの投資を計画している。

Image credit: Masaru Ikeda

さらに、同社の積極的な海外展開戦略にも多額の資金援助が必要になる。現在、ニュースフィードアプリ Toutiao や自身が投資したニュースアグリゲーションアプリを通じて、北米、ブラジル、インド、インドネシア、日本に進出している。インドの Dailyhunt とインドネシアの BaBe(Baca Berita)の株式を保有するほか、Toutiao は今年の2月に米国で人気の動画アプリ Flipagram を買収している。地元のメディアによると、このアプリは1,200万人以上の海外ユーザを抱えているそうだ。

Toutiao の名前はまだ海外ではあまり知られていないかもしれないが、中国の新たな BAT(Baidu、Alibaba、Tencent=百度、阿里巴巴、騰訊)の後継者として中国のIT産業をリードしていく可能性のある地元出身テック系巨大企業の一つである。 2016年末の時点で、Toutiao のデイリーアクティブユーザ数は7,800万人以上で、月間アクティブユーザ数は1億7,500万人。ユーザは1日あたり平均76分をこのアプリに費やしているという。また、動画ブームの中でショート動画ビジネスも取り入れており、1日あたりの動画再生回数は2016年には前年比で605%増加し、約1億3,000万回となった。同社は昨年、10億人民元の資金を PGC(Progessinally Generated Content=専門的生成コンテンツ)短編動画商品の強化に割り当てている。

Image credit: Masaru Ikeda

コンテンツアグリゲーション事業に携わる多くの企業と同様に、Toutiao も著作権問題の壁にぶち当たった。2014年、Sohu(搜狐)などの中国主流メディアのいくつかは Toutiao に対し、不法にコンテンツを使用しているとして訴訟を起こした。Toutiao はこの問題を解決するために、オリジナルコンテンツで有名な主流メディアを登録するプログラムを立ち上げ、これらのメディアの権利を保護した。登録されたメディアは他のソースより後でコンテンツを公開しても、自らがオリジナルソースであることを主張すれば、そのコンテンツから収益を得ることができる。

中国におけるニュースアプリの戦場は過密状態にある。この分野の大手競合企業には、Tencent(騰訊)傘下の Kuaibao(快報)、Alibaba(阿里巴巴)傘下の UC Toutiao(UC 頭条)、Yidian Zixun(一点資訊)などがいる。

TechNode(動点科技)はこの報道に関して Toutiao にコメントを求めている。同社から返答があり次第、記事を更新する予定だ。

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【via Technode】 @technodechina

【原文】

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