Baidu(百度)、自動運転車開発を促進するオープンプラットフォーム「Project Apollo(阿波羅計画)」をローンチ

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4月18日、中国の大手検索サイトBaidu(百度)は「Project Apollo(阿波羅)」と銘打った自動運転車向けオープンプラットフォームを発表した。このプロジェクトで Baidu は自動運転車業界とより協調したエコシステムの構築を目指している。

月面着陸計画にちなんで名付けられたこの新しいプラットフォームは、ハードウェアとソフトウェアの両方を包含しており、自動車メーカーと自動運転車開発企業の協力関係を構築し、自動運転車の開発を促進することを目的としている。

この計画では、車両・ハードウェア・ソフトウェアそれぞれのプラットフォームやクラウドデータサービスなどを含む、包括的なハードウェア/ソフトウェアサービスソリューションが提供される。Baidu は障害物検知、ルート計画、車両制御、車両OSやその他の機能に加え、テストツールまでオープンソース化することを発表した。

さらに、自動運転プロジェクトの進捗に関する詳細なスケジュールも発表した。7月までにまずは制限環境下における自動運転技術を公開し、その後年末を目処にシンプルな都市部の道路環境下における自動運転技術を公開する予定である。高速道路や一般市道における完全自動運転機能は2020年までに少しずつ公開していくという。

Baidu は変化する市場に対応するため、昨年いくつかの事業を切り離したが、自動運転車は同社が常に高い期待を寄せている分野の一つだ。ほぼ1年前に自動運転車チームをアメリカに設け北京の高速道路や一般道で路上試験を行った後、2016年11月には浙江省烏鎮で自動運転車の公開試運転を行った

しかし、先日 AI と自動運転チームの複数の最高幹部が同社を去るという大きな挫折を経験した。Baidu の AI 科学者だった Andrew Ng(吳恩達)博士が先月退職したのだ。その後程なくして、シニア VP 兼自動運転ユニット GM を務めていた Wang Jin(王勁)氏も、自身の自動運転車開発企業を立ち上げるために辞任した

技術的観点から観れば、Baidu のように自動運転産業に参入したインターネット企業にとってはまだまだ道のりは長い。Navigant の発表した報告書によると、Baiduの自動運転技術は競合18社中最下位となった。別のインターネット企業であるUberも16位となり、上位は従来の自動車メーカーである Ford、GM、Renault-Nissanが占めた。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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