中国のバイクシェアリングスタートアップofo(小黄車)、SNSのMaimai(脉脉)に対し名誉棄損で100万人民元の賠償を求める

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自転車レンタルスタートアップの ofo(小黄車)が、ソーシャルネットワーキングプラットフォーム Maimai(脉脉)に対し、中傷と名誉棄損をめぐって訴訟を起こした。Maimai ユーザがウェブサイト上で、ofo 職員が汚職に関与していたと主張したことが原因だ。

ofo でいわゆる内部不正が日常的になされていると最初に発覚したのは、5月初頭、Maimai 上の投稿からであった。あるユーザがある自転車レンタル会社における自分の業務についての内容を投稿したのだが、思いもよらず、現在ofoに勤務している従業員と思われるユーザから、「ofo の地域オペレータは毎月数千人民元、大学オペレータはそれ以上を横流しできる」とコメントを受けたのだ。

Maimai(脉脉)上にユーザから投稿された疑惑

これに対し ofo は、同社は汚職を断固として認めず、また匿名のソースからのこうした中傷は個人的感情に満ちており、はっきりとした詳細に欠けるものであるという旨の公開状を発表した。

加えてofoは、さらなる行動に打って出ようとしている。つまり、Maimai を運営する北京淘友天下科技発展有限公司を中傷と名誉棄損の罪で訴えようというのだ。

ofo が5月19日に北京市海淀区人民法院で作成した訴状によると、一連の特定不可能な Maimai ユーザによる主張はでっち上げで根拠がなく、同社の評判を傷つけたとしている。また、該当コメントが書き込まれ論争が発生した後も Maimai がそれらをただちに検証・削除せず、結果として中傷がインターネット上に広まり、ofo の信用を失墜させたと主張している。よって、ofo は Maimai に対し、該当する投稿およびコメントの削除、該当ユーザの連絡情報と住所の提供、謝罪文の公開、および100万人民元の賠償を要求している。

名誉棄損をめぐる賠償について、Maimai 側はまだ裁判所からの通知を受け取っていないとしている。本日同社は声明を発表し、名誉棄損防止に対する技術的な措置は講じており、名誉棄損を受けた対象への合理的な解決策も提供してきたと主張した。

Maimai は声明で、同社はユーザが風説の流布や悪意ある中傷、他社の法的権利や利益を侵害しないよう呼びかけてきたとしている。

また、Maimai はユーザのプライバシーに関する情報の保護について、法が許す限りは同社の義務であり、司法当局による明確な命令がない場合はユーザのプライバシー情報を開示する権利はないと主張した。

報道では、北京市海淀区人民法院は同案件を受け付けたとされている。

類似したケースとして、ofo の競合 Mobike(摩拜単車)の共同設立者も、Quora(Q&Aサービス)に似たサービスのZhihu(知乎)を告訴している。両者ともに法的権利保護の重要性をめぐってテック業界における膨大な訴訟案件リストの仲間入りをすることとなった。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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